内容(「CDジャーナル」データベースより)
前橋汀子が84年のアルバム『亜麻色の髪の乙女』から取り組んできた《ヴァイオリン小品集100》(全6枚)が『悲しみのゴンドラ』『モスクワの思い出』『エストレリータ』の3枚でついに完結。
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
録音にたいへん慎重なアーティストのひとりとして知られる前橋汀子が、なんと3ヵ月連続で小品集を出すという。これは小品集を合計で100曲出すという企画の最後なのだが、彼女自身にある種の手ごたえがなければ、とうてい不可能なものである。まず、最初のメンデルスゾーンの「五月の風」から聴く。何とも言えぬ色香と、風格とが備わった、ああ彼女の音だ、とすぐに判断できる個性的な音色。エルガーの「気まぐれな女」での悩ましい美しさも彼女独特であるし、イザイの「子供の夢」はミューズの神へ身も心も捧げつくしているようで、いたく胸を打つ。サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」(特に前半部分)、そしてシューマンの「ロマンス」も情のたっぷりこもった音を堪能できる。また、モーツァルトの「ロンド」やR=コルサコフの「くまん蜂の飛行」など、テンポの速い曲想でも、個々の音からほんのりと甘い香りが流れてくるよう。寄り添うようなピアノも見事。後続が楽しみ。 (平林直哉) --- 2001年11月号