構造主義の文化人類学者の書いた本、というとなんだか堅苦しく思いますが、実際には「良く出来た紀行文学」としてけっこう気軽に楽しめます。
「私は旅と探検家がきらいだ。それなのに、いま私はこうして、私の海外調査のことを語ろうとしている。」…いきなり冒頭からこの調子なんですから、これではハートをぐわしっと鷲掴みされてしまいますね。
そうして読むうちに構造主義について興味をもったなら、たとえば橋爪大三郎著『はじめての構造主義』なんていうわかりやすい入門書もあります。
とにかくまずは気軽に手にとって、レヴィ=ストロースの「語り」の世界の波間を漂ってみてください。そしてそこから文化人類学や構造主義、言語学なんかへの関心が芽生えたら、こんどはそちらを辿ってみてください。
「知」は冒険である、そんなことが実感できる優れた古典的名著のひとつです。