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悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)
 
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悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) [文庫]

横溝 正史
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

毒殺事件の容疑者椿元子爵が失踪して以来、椿家に次々と惨劇が起こる。自殺他殺を交え七人の命が奪われた。悪魔の吹く嫋々たるフルートの音色を背景に、妖異な雰囲気とサスペンス!(中島河太郎)

登録情報

  • 文庫: 472ページ
  • 出版社: 角川書店; 改版 (1973/02)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4041304040
  • ISBN-13: 978-4041304044
  • 発売日: 1973/02
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
個人的には「獄門島」と並ぶ著者の最高傑作である。最初に読んでから25年以上経っているのだが何度読んでも飽きない。

著者の“推理”小説で扱われる題材は、古い因習が色濃く残る農村(岡山・長野)、戦後の没落貴族の血の因縁を描いたもの、そして東京を舞台にした一般人?を扱ったものの3つに分類されるが、中でも最も陰惨なのが没落貴族を描いた作品である。その代表的な作品が「仮面舞踏会」とこの「悪魔が来りて笛を吹く」であろう。前者もいい作品なのであるが、やはり推理小説としての出来が素晴らしいのは本作である。数多く張り巡らされた伏線が良く練ってある。言葉のイントネーション、登場人物の発する一言、小物の使い方、どれも素晴らしい。そして何より最後に明かされる「悪魔が来りて笛を吹く」の“意味”…。

著者の作品の特長の一つはセリフを読んだだけで誰が話しているのかがすぐにわかり、その人となりまでも表現してしまう“会話体の上手さ“である。これが作品を魅力的なものとしているのだが、この作品ではその特長が際立っている。この事件の捜査は東京と関西(神戸・淡路島など)をまたにかけて行われるのだが、東京からきた刑事(あるいは金田一)と関西弁を話す旅館の女将の会話などは素晴らしい。

金田一耕助は名探偵ではないという意見は結構ある。否定できない部分も確かにあるが、これ程数多くの人に愛された探偵はいないのではないか。

すでに古典とされる作品であり、粗探しをすればないこともないが、日本的な設定やトリックを描き続けた作家横溝正史が生んだ傑作の一つである。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
個人的に横溝正史の最高傑作だと思っています。

横溝氏はトリックで勝負する作家というよりも、不気味な

仕掛けで読者をゾクゾクさせるのが上手い人だと思います

が、この作品ではそのテクニックが存分に発揮され、最初

から最後まで、こちらをゾクゾクさせてくれます。

この作品にはリアリティーがないという批判がありますが、

この手の作品にリアリティーを求めることはナンセンスだと

思います。

映画「スターウォーズ」が徹底的に非現実的でも面白いのと

一緒で、現実には実現不可能なトリックでも、その世界の

中で納得できれば、私はいいと思います。

この作品はタイトル通り、笛(フルート)がキーワードで、

作中で本当に悪魔が笛を吹くわけですが、はたしてその悪魔とは

誰のことなんだ?というのが最大の謎になっています。

そしてその謎が解けたとき、私は戦慄を覚えました。

その悪魔の正体にではなく、その人物がなぜ悪魔になったのか、

その理由にです。

映像化された作品もいくつか見ましたが、はっきり言って原作の

足元にも及ばないと感じました。

この作品を知らない人はぜひ原作を先に読んで、金田一探偵と一緒に

悪魔の足跡を辿ってみてください。
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25 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
緻密なプロット、終盤まで先の読めない緊張感を持続させる文章、最後の一行まで完璧に計算尽くされた本作の完成度は、当時の時代背景を実に良く描ききっており、因習の絡む土着色の強い以前の作風とことなり、都会の小説として成功している。没落する華族、終戦間際の混乱した交通事情、六本木・増上寺・鎌倉・神戸・大阪・淡路島と目まぐるしく展開するシチュエーション。会話によって登場人物を完璧に表現する文章力。これだけの複雑に絡み合ったシーンがやがて最後の一行へと結実していく様はたとえようの無い快感である。大風呂敷を広げすぎの感や、某重大事件の関わりの曖昧さもあるにせよ、この小説の醍醐味は、戦前戦後を通しての時代背景に裏づけされた壮大な怨念の物語にある。その証拠に犯人のモノローグから出征した戦争体験は何ら影響を及ぼさず割愛されているのだ。獄門島も八墓村もそうであるように、作者は戦争によって及ぼされた壮大な外堀を描写することで、その堀の中で淀む「ドス黒い」ものを描いている。
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最近のカスタマーレビュー
一番好きです。
金田一耕助のシリーズでは一番好きな作品です。... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: タチコマ
これぞ横溝作品
戦後の昭和を舞台として没落貴族に繰り広げられる惨劇。果たして悪魔とはなんなのか?... 続きを読む
投稿日: 6か月前 投稿者: SS41
トリックや謎解きだけが名作の条件ではない
本作は、斜陽族や帝銀事件等、当時の時事的な事例をちりばめ、推理小説と言う形式をとりながらも、
前近代的な因縁話ともいうべき内容が語られます。... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: 閃閃
ミステリーの教科書のような
解こうとする謎の適度な複雑さ。
読者が捕捉できる程度の伏線の敷き方。
当時の風俗を垣間見ることができる社会描写。... 続きを読む
投稿日: 2009/10/8 投稿者: 凱晴
グリーン家、Y、でもって、悪魔
帝銀事件やら何やらで、ごちゃごちゃしているが、全体的な骨格は、「グリーン家」、「Y」と同じ。一家に秘められた悲劇の内容が、「Y」に比べると劣る。冒頭で死ぬ(自殺だ... 続きを読む
投稿日: 2009/7/30 投稿者: リッキーk
金田一耕助、動く。
『獄門島』をクローズドな空間を舞台にした端正なパズラー(静)とすると、
本書は東京⇔関西と金田一耕助が捜査のために移動する、トラベルミステリ... 続きを読む
投稿日: 2008/7/25 投稿者: あさちめぐみ
帝銀事件
 横溝正史の代表作のひとつ。... 続きを読む
投稿日: 2008/7/5 投稿者: 志村真幸
「自選ベスト10」では6位だが...
本書は推理作品としては「凡作」である。金田一は何一つ推理しておらず、事件が起こり謎があり、真相を説明してはいるものの、真相に至るまでの過程についての説明がないに等... 続きを読む
投稿日: 2008/6/30 投稿者: トーマの休日
史上最恐の推理小説
 私が読んだ横溝作品、いやあらゆる推理小説の中で最も恐ろしく、暗い物語。... 続きを読む
投稿日: 2008/6/10 投稿者: TAKAAKI
「悪魔の手鞠唄」の次は「笛」・・・横溝正史は音楽好き?
読んでる時はスリリングで面白いし、犯人の意外性も見事だけど、獲得形質は遺伝しない(分かりやすく言えば、腕を骨折した親から生まれた子供が遺伝的に腕を骨折しているとい... 続きを読む
投稿日: 2008/3/29 投稿者: Kenji
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