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悪霊 (上巻) (新潮文庫)
 
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悪霊 (上巻) (新潮文庫) [文庫]

ドストエフスキー , 江川 卓
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 651ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (2004/12)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4102010173
  • ISBN-13: 978-4102010174
  • 発売日: 2004/12
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (26件のカスタマーレビュー)
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42 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ロシア社会に混乱を引き起こそうとする地下組織。その結束を図るため、脱退者を殺害したという「ネチャーエフ事件」の史実を元に、ドストエフスキーが無神論的革命思想の成立過程およびその影響について探究した作品。

この作品は、土地の有力者ワルワーラ夫人、その住み込みの家庭教師ステパンがそれぞれ、虚無と悪徳に憑かれた主人公スタヴローギン、その腹心ピョートルを産み出してしまう設定になっています。若い二人の教師であったステパンの愁いが、現行の秩序や神の存在についての疑義につながり、そんな教師をもった生徒たちがニヒリズムに突っ走る結果になるというのは、作者のロシア社会に対する皮肉でしょう。つまり、作品の根底に、ロシアにおいて、無神論はどこから生まれて来たのか、というドストエフスキーの問題意識があるのです。当時のロシアは、農奴解放令によって旧秩序が崩壊し、動揺と混乱の只中にありました。激動の中人びとは新しい秩序を模索しますが、無神論やニヒリズムに基づく行動規範は混乱を深めるだけです。ドストエフスキーは、信仰をもたない人間は、生き方の倫理的基盤が定まらず危うい、とこの作品で痛切に批判しているのです。その問題意識自体はきわめて現代的ですが、キリスト教の信仰という回帰する場所をもたない人は、この本を読んでますます途方に暮れることになります。

ドストエフスキー存命中は、この作品を理解するうえでもっとも重要と思える「スタヴローギンの告白」の章が、何度も書き直したうえでも作者が納得しなかったため、結局削除されていました(邦訳では、巻末に収録されているので読むことができます)。その一件でも分かるように、この作品は相当難産だったようで、文中から作者の苦しみが伝わってきます。「罪と罰」などと比べると、読みにくく難解であることを覚悟して取りかからなければならない本です。

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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 簿記受験生 殿堂入りレビュアー
形式:文庫
ペテルブルクでは無頼どもの頭目であり、幼女を陵辱し、優れた知性も精力もありながら「自分はなぜ生きているのか」という意義を見出せず、自殺するスタヴローギンは、文豪が生んだ最も深刻な人間像である。個人的な読み方に過ぎないが、文豪の処女作「貧しき人々」の少女ワルワーラは、結局文通をしていた小役人マカールと別れ、金持ちブイコフに身を委ねる。そこでスタヴローギンの母親の名前もワルワーラである。母親は息子に会うと恐ろしい気分に襲われて直視できない。なぜか。この母親は処女作のいたいけな少女のなれの果てとして造形されたのではないだろうか。愛のない行為で出生した人間に存在意義を求めるのは無理である。まるでスタヴローギンは母親になった少女に復讐をしているかのようである。出版の際に削除されたチホンとスタヴローギンの対話は、信仰者とニヒリストとの直接対決であり、本書の圧巻である。文豪の作品の中でも完成度が高い。
このレビューは参考になりましたか?
38 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ものすごい 2006/2/9
形式:文庫
解説等を読むと、本書はドストエフスキーの思想探求の結晶なんだそうな。

確かに、様々な立場の人物が登場して、それぞれの信条を滔々とまくしたてており、それが一方ならぬ印象を残す。

が、正直に言って、一回読んだだけではその思想を十分に理解することはできませんでした。

なにしろ神になるために自殺するなど、自分にとってあまりに異質な思考が展開されていたものですから。

にもかかわらず、本書をとても面白いと思うのです。

では、どこが?

それは、多くの人物が次々と登場し、際立つ個性を主張しながらぶつかり合う、にもかかわらず、全体として統一された圧倒的なストーリーの流れが生み出されている点にあるのだと感じます。

まるで激しく波打つ奔流に飲み込まれるかのごとく、本書を読み進みました。

これだけ長大であるのに、少しも飽きることなく、一気呵成に読み終えられたのは、やはり本書が名作であるということなのでしょう。

というわけで、内容をよく理解しえたとは到底言えぬものの、しかし、そのものすごさを肌で感じた、と申しておきたいと思います。
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左翼御用達ドストエフスキー
... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 小谷野敦
脱線気味のレビューです
内容について真面目なレビューはたくさん付いてると思いますので、脱線気味の感想を。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: 電気うさぎ
面白いのだが・・・・。
ドストエフスキーの小説は面白い。これはフェイクをかけた意味合いではなく純粋にストーリテリングが巧く、19世紀から20世紀前半に創作された名だたる名作(と言われてい... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: I Love SevenStars
なかなかいい本でした。
この小説について覚えていることと言えば、自分でもあまりよくわからないうちに読み終わっていたという代物だということだ。... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: killer cars
歴史、人間、魂の救済
ドストエフスキーはこの作品の企図を「歴史研究」と語っていたそうである。... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: chauchau
精神の背徳性がテーマ
読む前は、ロシアにおける革命運動に参画した人々が持つに至った「無神論」の思想を「悪霊」として描いた
小説なのかと思っていました。... 続きを読む
投稿日: 23か月前 投稿者: 缶ビール
キリーロフ 
... 続きを読む
投稿日: 2009/10/22 投稿者: ドーテツ
幻をみているような読後感
古典新訳文庫の「カラマーゾフの兄弟」「罪と罰」で味わった、時代を超えた吸引力・・・を期待していたのだが、難解な上に、背表紙に書かれているあらすじにたどり着くまでが... 続きを読む
投稿日: 2009/8/15 投稿者: シュガースターの白昼夢
読みづらいけど、深い
読み物としてなら人気作家の現代小説の方が、読み易いし、物語も面白いと思うが、本書の読後感には非常に深い物を感じる。個人的には、スタブローギン、シャートフ、キリーロ... 続きを読む
投稿日: 2009/3/25 投稿者: hijikata
まだ下巻は読んでいない。
下巻をまだ読んでいない、すなわち、今後の展開をまったく知らないという状態でこのレビューを書いています。
・・・・・・・・・・・難しい!... 続きを読む
投稿日: 2007/11/23 投稿者: カーマイン
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