第2部を通じて、特に「第6章大忙しのピョートル」から「第8章イワン皇子」を経て「第10章海賊ども、運命の朝」までの展開はビートルズの名作「アビーロード」のB面を彷彿とさせる叩きつけるような急展開で息もつけない面白さである。このサプライズは凄い。数十年前に始めて「悪霊」を読んだときはこうはいかなかった。これもやはり、亀山センセの新訳が効いているのかも。一気に読むことができるが、読後は疲労困憊。
初訳「スタヴローギンの告白」を含むこの第2部は、とりわけ重要な部分かと思われる。亀山センセが「読書ガイド」でも言っているように、本書が展開する異様なドラマ・不思議で個性的なキャラに読者がどれだけ感情移入するかによって、面白さは相当違って来るかもしれない。十分に入り込めただろうか。
解説部分は相変わらず非常に充実しているが、読者はまずはこのドラマの面白さにどっぷりと浸ることが先決。すごい。