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悪果 (角川文庫)
 
 

悪果 (角川文庫) [文庫]

黒川 博行
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

かつてなくリアルに描かれる捜査の実態と、癒着、横領、隠蔽、暴力・・・ 黒川博行のハードボイルドがここに結実! 警察小説の最高傑作!

内容(「BOOK」データベースより)

大阪府警今里署のマル暴担当刑事・堀内は、淇道会が賭場を開くという情報を拇み、開帳日当日、相棒の伊達らとともに現場に突入し、27名を現行犯逮捕した。取調べから明らかになった金の流れをネタに、業界誌編集長・坂辺を使って捕まった客を強請り始める。だが直後に坂辺が車にはねられ死亡。堀内の周辺には見知らぬヤクザがうろつき始める…。黒川博行のハードボイルドが結実した、警察小説の最高傑作。

登録情報

  • 文庫: 637ページ
  • 出版社: 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010/9/25)
  • ISBN-10: 4043943814
  • ISBN-13: 978-4043943814
  • 発売日: 2010/9/25
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 225,149位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
先日、第138回の直木賞芥川賞が発表され大きく報道された。直木賞の候補作である黒川博行の「悪果」という小説は落選はしたものの大変完成度の高いハードボイルド小説だと感じた。
 舞台は大阪、架空のB級警察署「今里署」。そこに勤めるノンキャリアの暴犯係の堀内という四十歳の刑事が主人公。優秀なマル暴の刑事であるが故に地回りのヤクザと関わり、ネタ元という協力者を培養する。そのためには必要経費を含めて自前で賄うために非合法なシノギに手を染めて行かざるえない。
官僚の中の官僚組織とまで言われる階級重視の警察の中で、出世や昇進を諦めた現場の刑事の葛藤と欲望を綿密な取材と虚構を織り交ぜながら読み手をどんどんと作品に引き込んでいく力はさすがに作家の25年のキャリアを感じさせる。
堀内はネタ元から得た大掛かりな賭博開帳の情報を元に相棒の伊達と内偵を続け、賭博開帳の現場を一毛打尽にし、暴力団の組を一つ壊滅状態にする。しかしながらこの検挙も係長佐伯の手柄になっても自分たちの昇進や査定にはなんの関係もない。堀内には別の狙いがあった。賭博の張り客の中にいた専修学校の理事長に対して、子飼いの経済誌のオーナーで強請屋の坂辺を使って暴露記事を書かない代わりに雑誌の広告料の名目で金をせしめようとする。堀内のシノギは坂辺を使った強請であり、同じ手口で何人かの広告主を得ていた。
しかしながら専修学校の理事長の森本は一筋縄でいく相手ではなく、坂辺はひき逃げに見せかけた事故で殺され、堀内は警察手帳をヤクザらしき男達に奪われる。相棒の伊達とともに警察手帳を奪還するために隠密での行動を起こす。リミットは装備点検がある月曜の朝まで三日間である。
警察の暗部を抉るように書きながらも、単なるエンターテーメントに陥らず、そこに潜む人間に心理を巧みに描く。そう言えば「仁義」と「利欲」の間で相戦う胸中というものは孟子が説いた儒教の教えでもある。
ともすれば官僚組織というものは異能の人物を無能の人にするものであるということか。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 マル暴刑事二人組みが賭場をあげ、そこから自分の身に危険が及ぶような連鎖する事件に巻き込まれていくストーリー。
 話の筋も先が読めるような浅さではなく、主人公のイケイケぶりもあって、長編ながら途中で飽きさせない。
 また、捜査報償費など警察の裏金や、警官個人のシノギについても、事実を上手く絡めて書いており、しっかりした背景を生み出している。

 外国では、交通違反を見逃したり職務質問代わりに金をたかったりする警官がよくいるので、そのような認識が市民の側にもあるが、日本の制服警官はそんな事をしないので、本書のような事はないと思うむきもあるようだが、裏金作りや事件のフレームアップは日常的に行われており、警察とやくざがグルになっての裏カシノ摘発・首無しチャカのコインロッカーでの発見もその一端である。

 ミイラ取りがミイラになり、組織がトカゲの尻尾切りをした『北海道警察の冷たい夏』、捜査報償費の現職実名告発『ドキュメント・仙波敏郎 -告発警官1000日の記録』もそれらを裏付ける。
 捜査費用や残業代までまともに現場に回ってこない中、どのようにネタを取るための必要経費を捻出しているかを考えるだけでも、終盤の大勝負は別にして、繁華街を抱える署ならどこにでも転がっている話の集大成である本書の、真実味は明らかに増そう。

 とは言え、因果応報的エンディングは必要だったのだろうか。
 危ない目にあわずともヌクヌクと警官人生を終え天下る、上と対照させているのかも知れぬが、伏線で読めていたとは言え、二人に肩入れしていた私としては、読後感に水をさした。

  
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
黒川博行はもっと評価されていい作家だと思う。この作品は近年にないピカレスク小説。リアリティはそこいらのノンフィクションを蹴散らし、読者の頭の中で人物が動き回る。警察官がイイ人ばかりじゃないことは皆が気付いている。配役を慎重にして、是非映画化して欲しい!
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この粘っこい警察小説にあなたは耐えられるか
勤務中にビール飲んで女を囲って、好き勝手やりたい放題のワルの刑事を描いて、癒着・横領・隠蔽・裏切り・暴力満載の痛快な黒川ハードボイルド・ワールド、渾身の一編。続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 薔薇★魑魅魍魎
迅雷よりは上ですが。。。
迅雷に続いて黒川博行さんの作品は2作目です。
迅雷のスピード感はそのままに、... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: bouya
最高のハードボイルド
これは悪人が主人公でありますが、ついつい読んで
しまいたくなります。
大阪を舞台に暴力団犯罪対策係の... 続きを読む
投稿日: 15か月前 投稿者: ケイ
面白い!早くTVドラマ化されないものか・・・
筆者の黒川博行さんは言わずと知れた関西ハードボイルドのトップランナーです。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: tsunco
全編関西弁が飛び交う、実録ものと見紛う極上のエンターテインメント
’07年、「このミステリーがすごい!」国内編で第14位にランクインした、全編関西弁が飛び交う、他に例をみない警察小説。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: Wakaba-Mark
黒川ワールドへぜひ
主人公は警察官いやもしかしたら警察の抱える恒常的犯罪体質といってもいいかもしれません 
警察官がいかにして給与以外の収入を得るのか... 続きを読む
投稿日: 2010/4/19 投稿者: CASANOVA
「あ、こんな奴、いたいた」と笑えます
数あるピカレスク小説の中で、リアリティということでは、ぴかいちと思います。
ま、いわゆる悪徳警官のお話なのですが、... 続きを読む
投稿日: 2009/1/29 投稿者: しーちゃんミ,,゚Д゚彡y━~~ 
世の中カネやカネや
... 続きを読む
投稿日: 2008/2/3 投稿者: くわもちじんぺい
もちろん、フィクションです。
日本を舞台にした国内ミステリの舞台になる都市は、圧倒的に東京が多いが、これは大阪が舞台。警視庁が舞台になるとフィクションだと認識できるくせに、大阪府警が舞台になる... 続きを読む
投稿日: 2008/1/31 投稿者: ガリバー・フォイル
湘南ダディは読みました。
間違いなく面白いです。最後の方になると一気に結末まで読みたい気持ちと、読み終わってしまうのが勿体ないような気持ちのせめぎ合いになるほど刺激的な作品です。続きを読む
投稿日: 2007/12/18 投稿者: 湘南ダディ
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