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悪意なき欺瞞
 
 

悪意なき欺瞞 [単行本]

ジョン・K・ガルブレイス , 佐和 隆光
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,680 通常配送無料 詳細
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商品の説明

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   ジョン・ケネス・ガルブレイスは、その長きにわたるすばらしい人生において、経済学にどっぷりとつかってきた。この大掛かりな論文の目的は、「罪なき欺瞞」、つまり、彼がフランクリン・ルーズベルト政権時代に実際に携わった現代アメリカの経済システムにおける、認識と現実とのギャップに焦点を当てることにある。深刻なテーマを扱っているにもかかわらず、本書はウィットとちゃめっ気のある抑えた表現が効果的だ。「独善的な信念と仕組まれたナンセンスを見つけることに、大いなる喜びがある」と彼は書いているが、明らかに彼自身が楽しんでいる。

   現代社会における企業の支配的な役割は、そうした「罪なき欺瞞」のひとつの形式であり、一般にイメージされるように消費者や株主ではなく、経営者がどのようにして実質的な権力を維持しているのかを説明している。「所有者にふさわしい外見」にもかかわらず、資本主義は企業官僚主義に道を譲った。「それは、課題と報酬をコントロールする官僚主義だ。報酬は窃盗にも等しい」とガルブレイスは指摘する。

   彼はまた、どのようにして、公共部門が民間部門によってコントロールされるのかを説明している。「国防総省が依然として公的部門であるにもかかわらず、その意思決定に対する企業の影響力について疑いを抱く人は少ない」。さらに金融界は、「大規模で活動的で見返りの大きなコミュニティーであり、強制的であると同時に巧妙に仕組まれた無視の上に成り立っている」という。そして、とくに連邦準備制度については、「もっとも権威ある欺瞞の形式であり、『もっとも優雅な現実逃避』である」としている。基本的には、連邦準備銀行は大きな権力と地位を有しているが、実際に効果の上がることはなにもしていないとガルブレイスは言う。そして、この点についてはささいな問題だと考えている。「彼らの効果のない役割が受け入れられ許しを得られるようにしよう」ということだ。

   現在のガイドであると同時に、未来を形作るための助けでもある、この薄くて内容の濃い本には、人生の幕引きを迎えようとしている尊敬すべき年配者の知恵にあふれている。(Shawn Carkonen, Amazon.com) --このテキストは、 ハードカバー 版に関連付けられています。

商品の説明

悪意なき欺瞞
経済学の世界で受け入れられている通説の中には、意図せざる「欺瞞」が含まれていると指摘する1冊。「経済学の巨人」と評される著者の思索のエッセンスが詰まっている。

「消費者が何を買うかの選択こそが、資本主義経済を動かす根本的な動力源である」という「消費者主権」の考え方は、今でも経済学の教育で正当性を維持している。だが、実際には、企業は広告や販売促進など、お金をかけた手の込んだ方法で、大衆の反応を操作することができる。消費者をうまく管理し、誘導しない限り、誰も財やサービスを売ることはできないのであり、消費者主権という考え方は、広く行き渡った欺瞞だと著者は指摘する。

かつて、企業の権限は資本家に集中していた。だが、企業の規模が大きくなり、事業が複雑化した今日では、経営者の影響力が大きくなっている。彼らは、自らの仕事と報酬を自分勝手に決めることのできる官僚である。資本主義は、経営者兼官僚の支配する制度に道を譲った。にもかかわらず、見かけ上、オーナーや株主、投資家の重要性を誇張し、「株主主権」を装っている。これもまた欺瞞だという。

企業と企業経営者が現代経済社会を統治しているという実態を描き出し、厳しく批判している。


(日経ビジネス 2004/11/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)


登録情報

  • 単行本: 141ページ
  • 出版社: ダイヤモンド社 (2004/10/1)
  • ISBN-10: 4478210543
  • ISBN-13: 978-4478210543
  • 発売日: 2004/10/1
  • 商品の寸法: 19 x 12.4 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
経済観念・市場の常識論を痛く突いている本書。
各種「・・・・主義」をまやかしと批判し、その欺瞞と
矛盾を批判主張。
皮肉もたっぷり。
エコノミストの予測をうそといい、金融政策での経済運営を
批判する。実に心地よいではないか。
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 石岡岩石 VINE™ メンバー
形式:単行本
経済学の巨匠でリベラリストのガルブレイス教授が九十余歳にして著した書。

このエッセイを一言で言えば『西欧近代思想の根幹である自由の本質を忘れて、自由を富の追求のためにあるかのごとく考えるに至った人間が寄り集まった社会に対する警告の書』だろう。そうなったのは悪意なき欺瞞であると言っている。が、悪意なき(innocent)は違法でないという意味で、道徳的に純粋であるという意味はないだろう。そのようになったそれ以上の理由については語られてはいないが、果たしてミネルヴァの梟を待っていられるのだろうか。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 内田裕介 トップ500レビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
欺瞞とは、真善美を語りつつも、その実、こっそりと自己の利益を図る態度のことである。経済と政治の世界には、目の前で起きている現実を見ず、己が気づかないまま、結果として欺瞞を行うものが多い。ガルブレイスが「悪意なき」というのはそのことである。例えば、労働は美徳である、といいつつ、自ら額に汗しない資産家たちが(多額の寄付をするなどして)世間の尊敬を集める。テロから国を守るため、といいつつ、根拠の曖昧な戦争で人々を苦しめ、結果として大量の武器の売買で利益を得る。市場主義の立場をとる限り、自己の言説が、自己の利益から自由でいることは極めて難しい、ということなのだろう。それはその通りなのかもしれない。が一方で、政策で国を導く立場の官僚なら、自己の利益から自由でいられるのだろうか。江戸時代ならいざ知らず、だが・・・。
思い出したのは竹中平蔵氏である。彼が設立に関わった木村某の銀行は放漫経営の果てに倒産した。竹中平蔵氏の言説もまた「悪意なき欺瞞」だったのだろうか。
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