結婚詐欺師が巻き込まれた計画は豆腐屋の冴えない息子をだます詐欺.
20年前の出来事に起因して,周囲の人間やペテン師,ヤクザ,
商店街の人々を巻き込んでいくが・・・.
スラップスティックミステリーとでも呼べばよいのか,全体にドタバタした展開.
一応,伏線は回収しているが,
そのわりにはよく練られた構成という印象を受けないのはあまり意外性がないからだろう.
こういう作品ではリアリティは期待しないから,
その分,読み手をうまくミスリードして,思い掛けない真相を用意しなければ
ミステリーとしてのカタルシスが得られない.
「悪夢のエレベータ」では小さい空間でのどんでん返しが繰り返されて,
舞台作家らしい仕掛けが面白かったが,
その後の作品はだんだんと劣化しているように思える.
本作品もキャラクターにはそれぞれ魅力があるが,
それだけでひっぱっているような作品.