登録情報
|
整形はするわ、ホストにはハマるわ、ブランド物狂いで借金地獄に落ちるわ……なぜこんなにおバカなんだろう? と思いながらこの本を読むと、答えが分かる。この人は常に真剣なのだ。そして、自分の愚かさを受け容れる強さをもっている。何もせず、ハナから物分かりよく諦めてしまうには、自分に対して誠実過ぎる、つまりバカ正直なのだ。
この本で繰り返し述べられているのは、生きる上で人は「達成感」か「ラクさ」か、どちらかしか選べないという主張だ。後悔しても、傷付いてもいいから、自分で選び取ってぶつかってゆくのか。哀しく厳しい現実に直面し過ぎないように、自分を守りながら快適さを保ってゆくのか。
本の中でもちかけられる悩みには、大抵「傷付きたくない、ラクでいたい、でもこのままでは何かが不満」という漠たる不安感が流れている。悩みというのは、どんなものでも大体同じような矛盾を抱えたものだと思う。
もちろん中村うさぎはこれまで、激しく傷付き死ぬほど後悔する方を選んできた。その彼女が、相談者の漠たる不安をひとつひとつ、ていねいにほぐしていく。そして、決して上からモノを言わず、同じ目線で正面から答える。その真摯で率直な姿勢に、私は励まされるのだ。
「できれば傷付きたくはない。でも、このままではいけないのかも知れない。」そう思ったときにあたたかく、ぽん、と背中を押してくれる本だ。
週刊文春で連載している彼女は、買い物依存症になって破産したりホストに入れあげたり整形手術をしたり、人間の欲望を暴走させていくとこうなるのかーという見本のような人だが、それを書く彼女はその衝撃の事実よりも冷静にまるで別人のように客観的に自分のことを眺めて知的な洞察力で文章にする。
確かに、私にもこういう欲望のカケラはある。人間誰にでもあると思う。実行に移すほどのお金も時間もチャンスも甲斐性もないだけだ。だから彼女は人間の欲望を代わりに果してくれる現代の巫女のような存在なのだ。そんな彼女の語る言葉は、どこかの著名人からエラそうに説教されるどんな言葉よりも共感を呼ぶ。
どんなにカッコつけていても、みんな愚かで滑稽なところが、どこかしらある。「私にはない!」と断言する人がいたら、その神経の図太さが滑稽で傲慢なのである。
どんなに賢い人でも愚かなことをやってしまう。頭と身体、理性と感情は別の生き物。自分も含めて、それがすべての人間の性なのだとやっと気が付く。
私もこれからは自分と他人に心の中でツッコミを入れながら面白く生きてしまおうと思えてしまう、一度読んだら生きやすくなる一冊。
週刊文春で連載している彼女は、買い物依存症になって破産したりホストに入れあげたり整形手術をしたり、人間の欲望を暴走させていくとこうなるのかーという見本のような人だが、それを書く彼女はその衝撃の事実よりも冷静にまるで別人のように客観的に自分のことを眺めて知的な洞察力で文章にする。
確かに、私にもこういう欲望のカケラはある。人間誰にでもあると思う。実行に移すほどのお金も時間もチャンスも甲斐性もないだけだ。だから彼女は人間の欲望を代わりに果してくれる現代の巫女のような存在なのだ。そんな彼女の語る言葉は、どこかの著名人からエラそうに説教されるどんな言葉よりも共感を呼ぶ。
どんなにカッコつけていても、みんな愚かで滑稽なところが、どこかしらある。「私にはない!」と断言する人がいたら、その神経の図太さが滑稽で傲慢なのである。
どんなに賢い人でも愚かなことをやってしまう。頭と身体、理性と感情は別の生き物。自分も含めて、それがすべての人間の性なのだとやっと気が付く。
私もこれからは自分と他人に心の中でツッコミを入れながら面白く生きてしまおうと思えてしまう、一度読んだら生きやすくなる一冊。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|