一年前の「ボリビア・ウユニ塩原での交通事故」をご記憶の方もあるだろう。本書は事故被害者の父によって書かれた。だが単なる「鎮魂」の書物ではない。男女共同参画行政を牽引してきた筋金入りのフェミニストである著者は、「彼女の恋、結婚、キャリア形成等を通して、多くの若い女性にどう生きるべきかのヒントを汲み取ってもらいたい」と、婚約者や職場の同僚の証言、残された旅行メモなどを渉猟し、娘の「実像」を懸命に探し続ける。最終章「再生」で描き出される彼女の姿は、比類なく自由で、そして愛情に満たされたものだ。「多くの若い女性」、そして「娘を持つ父親」に読んでいただきたいと願う。