都内で高校の吹奏楽を指導している者です。筆者の冨田氏と熊本県立盲学校の関係者の皆様に最大級の敬意と賛辞を先ずはお伝えしたいです。ご自身の生い立ちは軽妙なタッチで書かれているものの、恩師草尾先生と熊本県立盲学校に関する記述についてはご自身の苦悩を赤裸々に書いておられ、彼らに対する敬意を強く感じ取ることができます。「息を聴け」というタイトルに直結する、彼らならではのエピソードについてはもう少し深く、強く掘り下げて伝えていただきたかった気は若干します。しかし、「より高く翔ぶためにはより低く身を屈めなくてはならない。」姿勢、彼らとともにご自身が成長していく過程を同じ指導者として強く共感しながら一気に読み終えました。音楽人ならば誰もが引きつけられるであろうタイトル「息を聴け」、表紙の写真が伝える演奏団体としての圧倒的な存在感。出版社の意気込みを感じました。音楽関係者、教育関係者以外の方々にもぜひご一読いただきたい一冊です。