人間の感情にとって、何よりもやっかいなもの。
「罪悪感」をテーマにした物語。
主人公は2人の女性。
誰もが羨むエリート街道を進んできた、38歳の女医。
異常な肥満で、自分で身体を動かすことも出来ない50代の女性。
年齢的にも育ちも、住む世界が違い接点のあるはずもないこの2人。
ストーリー的にも別々の観点から描かれて行き、途中から微妙に交差し始めて
出合ってしまう。
そこから、ストーリーは更に破壊の道を突き進んで行く。
殺人事件が起こる訳でもなく、異常者が現れる話でもないのに
どこか背筋を凍らせるようなストーリー。
人間の精神が、怖い。
知らぬ間に、自分で自分を破壊させてしまうような思考。
勝手な思い込みで、善行だと信じ込み
人を追い込んでいることにも気がつかない思考。
静かに怖い。
でも、終わり方には救いがあった。
人間には「希望」があれば、生きていけるのだと
そう思わせてくれる。
罪悪感から逃れたくて、贖罪の道を捜し求める。
それは、自分を少しでも「楽」にさせてやりたいという
少しでも「息」をつかせてやりたいという
ある意味「自己防衛」が機能しているのか?
誰にでもある感情。だからこそ、人間なのだと思う。
タイトルの「恥辱」は、素直に巧い。