かつて書道を習っていたことがあり、そのためか一字一字はそれなりに整えて書くことができるのですが、縦書きで文字を書く際に行が左右にずれるという悪癖にずっと悩まされてきました。
巷のペン習字の書籍などを読んでも、「文字の中心を意識して書けばいい」と触れられているだけで、具体的な技術論については明示されていませんでした。
この本では、行が曲がる原因について論理的に分析し、その対策として「文字を図形・座標として認識し、既に書かれた文字を見て、一画一画の始点と終点を決めていけばいい」と明快な解を与えてくれます。
ただただ闇雲に「行が曲がらないように意識して書こう」とだけ思って練習を重ねていた私には、まさしく目から鱗の考え方でした。
さて、この本はタイトルにもあるとおり、一般的に見て“きれい”と呼べるレベルの文字を書くことを目標に構成されており、内容はややテクニカルで、中級者向けであるといえます。
日ごろから周りに指摘されるほどの悪筆に悩む人には、同じ著者が書いた『
練習しないで、字がうまくなる! 15分でガラリと変わる上達法』から入門されることをお勧めします。
いずれもこれまでのペン習字の書籍にはない斬新かつ的確なアプローチから書かれた良書です。