まず第一に、読み易く、非常に面白い本だという事は言えると思います。著者の研究姿勢も、他の方々が言われているように、非常に真面目だと言えます。
たしかに、線刻石に刻まれている通り、人間と恐竜が同時代に生きていたとすると、それはそれは大事件なのですが、天の邪鬼の私としては、若干の疑問も提起したいです。1恐竜の絵が掘られているのは確かだが、それは古代にさまざまな恐竜の骨格の化石が掘り起こされ、それを当時の人々が想像で肉付けして描いた、という可能性は皆無なのか? 2外科手術の絵とされているものは、ひょっとして、古代人が猟奇趣味や興味本位、あるいは神への供え物として臓器を摘出している可能性は無いか? 以上、まぜっかえすようですが、素朴な疑問です。もちろん、それはこの本の面白さを減ずるものでは絶対にありません。間違いなく面白く、そしてカブレラ石について、さまざまな謎が存在する事を、この本は教えてくれます。そして、恐竜から始まり、更に太古に於ける地球海面の大上昇についての仮説は、ずいぶんと考えさせられます。著者の行動力や熱意がいっぱいに詰まった良著であると思います。買って損はありません。