登録情報
|
読むことをおすすめする。ミステリとしては構成があまい、ホラーとしては
血なまぐさくない・・・けれども面白さは上の上だ。
主人公の村田勘市は物語を通して連続した恐怖におそわれているが、恐怖の形は一様ではない。怖がりかたは腰を抜かすことに始まり、最後はケラケラと笑いながら発狂してしまう様子まで描かれている。対象も一つの出来事や一人の人間にとどまらず、果ては物にまで恐れを抱くようになっている。
自分なりに推理し始め、そのリアルな想像力から生まれる恐怖はまさに作家という職業ならではのものであり、文化人が次々に殺されていくという様は滑稽でもあり、想像を絶する怖さもある。後半では恐怖の対象は人形や、雷・地震などの自然現象にまでひろがっていく。
日頃は理性という鎧で固められているはずの文化人が、恐怖によって人間本来の弱さを露呈していく様子が丹念に描かれており、さすが筒井康隆の作品と納得させられる。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|