2008年の「超-1怪コレクション」傑作選第2弾。今回は恐怖に彩られたものよりも、不思議な話、因縁や絆にまつわる話が多いようである。
「思い出してはいけない」…顔の記憶が蘇った順に執り殺されてしまう。何故当時は誰にも祟らなかったのだろうか。
「撮影者」…呪いをもたらした者が自らカメラを動かし、見てはいけないと警告した言葉通りに祟る話。
「出席番号十一番」…誰もいないはずの空き家に棲む、前時代がかった奇妙な家族。皆が紛れ込んでしまった。
「迷子」…自らの迷いこんだ時空の歪みでは、今も延々とリフレインが繰り返されている のだろうか。
「外れた道程」…並外れた能力が、方向性を誤ると此のようになる一例。世にある、新興宗教や霊能力者にも当てはまる者もあるだろう。
「黒い紅葉」…美しい人妻に憑く、子供のふりをした嫌らしい中年の男の霊。下卑た笑顔は死して尚。
「雪桜」…様々な人達の優しさに、素直に感動してしまった。
「まんめいさま」…神仏への崇敬を再認識させられる話。大切に心掛ければ、また加護を頂くのである。
個人的に一番印象深いのは、「帰りたい」である。映画を見るような劇的で不思議な話。異郷に囚われる邦人との一瞬の邂逅は、由来もその後わからぬまま、微かな事実のみが今に残る。全てが深紅に彩られた色彩の視覚的印象が鮮烈である。