本作は、同著者の「怪医」「怪癒」に続く第三作になります。
前二作に続いて怪談本としては一級品です。
本作では、祟り・因縁にまつわる話が多く収録されているのですが、いずれもその時代
背景や情景描写と相まって臨場感あふれる文章に仕上がっています。採録している
恐怖譚も独特でその内容に引き込まれること請け合いです。
しかしこれがエンターテイメントで楽しんで終わりかというと、ちょっと本作は様相を異に
しています。
たとえて言えば、沿道でカーレースを応援していたら最後の車がアクセル全開で観客席
に突っ込んできたような感じでしょうか。
こうあっさり一線を越えてくるとは、正直驚きました。
問題となっている本作の最終話については、これにまつわる都市伝説が生まれる予感
がしています。
購入後、「本編以外の部分」を熟読した上で最終話をお読みになってください。読まない
という選択肢もありです。