自由商人の台頭に続いて謎の巨大戦艦出現により太陽系帝国に迫り来る新たな危機を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第151巻。本巻の執筆者は、ひねりの効いた巧妙な筋立てが得意なフォルツと人情味豊かなストーリーが身上のダールトンです。自由商人ロワ・ダントンの旗艦《フランシス・ドレーク》を追ってローダンはアトランと共に惑星ルビンへ飛ぶ。ロワとアトランが18世紀の剣士のように長剣で一騎打ちの決闘を始めると、突如巨大宇宙母艦から射出された戦艦群が惑星上空を包囲する。レッドホース少佐は旗艦《ブラック・ヒルズ》でローダン達の救出に駆けつける。
『恐怖のプラットフォーム』ウィリアム・フォルツ著:《ブラック・ヒルズ》は戦闘の末撃墜されてしまい、レッドホース少佐らは辛うじて搭載艇で脱出し巨大プラットフォームに不時着する。謎の戦艦内部に潜入した彼らは、船内に住み着くイモムシ種族のウォーカーと遭遇する。『失礼、グッキー親子』クラーク・ダールトン著:秘密情報局長官マーカントはグッキーと息子(名前はまだない)に休暇を兼ねた任務を依頼する。それは、ローダンと妻モリーの娘スーザンとその夫の天才科学者ワリンジャー博士の監視だった。グッキーは任務途中に今帝国を脅かすロボット艦の事が気になって、モリーに頼んでプロフォス艦《アスベシ》を徴発してもらい、一匹前の戦士に鍛える為息子を連れて宇宙へと飛び立つ。
グッキー親子の活躍に感動したローダンが喜んで抱き上げるシーンや、息子が父グッキーに「パピ」と呼び掛ける可愛らしさ、妻イルツとグッキーの夫婦喧嘩等は真に微笑ましく、著者ダールトンならではのユーモラスな名場面でしょう。故松谷健二氏のあとがきは、スキー旅行のお話です。記録的な暖冬だった3月上旬に、猪苗代スキー場を皮切りに友人達と一緒に一週間近く、目一杯方々を回った楽有り苦も有りの旅の顛末を綴られています。