クリシュナムルティの膨大な談話記録の
中から、「怖れ」というテーマで編集された一冊です。
具体的な例も多く、比較的読みやすいように思います。
以下は印象に残った一カ所と、私なりの要約です。
「私は妻が怖い」という男性がいます。
どうすれば問題が解決されるでしょう。
彼は彼女が言動で自分を傷つけるイメージをもっていて、
それは、現実的(リアリティ)というより、
過去の経験から来る空想上の関係のようです。
その否定的なイメージを手放す中に、
彼女との真実の関係が現れます。
(イメージを肯定的なものに変えてしまう技法もありそうですが、
本書には具体的な方法論は記してありません)
恐怖とは時間です、恐怖とは時間と思考の動きです…
思考(言葉、その連想、イメージ)が恐怖の原因、だから、
恐怖と自分とを同一視することをやめます。恐怖(思考)は
自分ではない。では自分とは…
明日(時間)がなければ恐怖も快楽(この二者はコインの裏表)も存在しない。
私は夜、夢の中でしばしば恐怖を体験します。しかし、
昼間、目覚めている時でも、同じようなことをしているようです。
恐怖は自分自身が作り出している幻影なのかもしれません。
クリシュナムルティを初めて読まれる人にも
彼の教えの導入としておすすめさせていただきます。