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恍惚の人 (新潮文庫)
 
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恍惚の人 (新潮文庫) [文庫]

有吉 佐和子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

文明の発達と医学の進歩がもたらした人口の高齢化は、やがて恐るべき老人国が出現することを予告している。老いて永生きすることは果して幸福か?日本の老人福祉政策はこれでよいのか?―老齢化するにつれて幼児退行現象をおこす人間の生命の不可思議を凝視し、誰もがいずれは直面しなければならない“老い”の問題に光を投げかける。空前の大ベストセラーとなった書下ろし長編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

有吉 佐和子
1931‐1984。和歌山生れ。東京女子大短大卒。’56(昭和31)年「地唄」が芥川賞候補となり文壇に登場。代表作に、紀州を舞台にした年代記「紀ノ川」「有田川」「日高川」の三部作、一外科医のために献身する嫁姑の葛藤を描く「華岡青洲の妻」(女流文学賞)、老年問題の先鞭をつけた「恍惚の人」、公害問題を取り上げて世評を博した「複合汚染」など。理知的な視点と旺盛な好奇心で多彩な小説世界を開花させた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 437ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1972/05)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101132186
  • ISBN-13: 978-4101132181
  • 発売日: 1972/05
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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作品の影響力 2006/9/12
形式:文庫
以前「非色」を読んだときもそうだったが、

この人の作品は自分の価値観や、ものの考え方に大きな影響を与える。

自分に降りかかる「介護」と、自分に訪れる「老い」の双方について

大きな不安を与える内容がシビアに描かれてはいるが、

「愛」というほどではない「救い」が作品の骨格を支えているので

絶望に陥るほどのことはなく、ただ、テーマに対する思索を深めてくれる。

娯楽として気軽に読める本ではないけれど、「高齢化社会」を語るニュースを見るより

この本を読んだ方がはるかに心に染みるので、特に若い人に読んで欲しい。
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 布巾
形式:文庫
週末、買い物帰りに昭子は雪の中を外套も着ず足早に歩いて行く舅と出会う。

声をかけると、昭子と一緒にもと来た道を戻り始めた。

舅はどこへ行こうとしていたのか。

この日、庭続きの別棟に住む姑が亡くなり、舅が「呆け」始めている事に気づく。

昭和47年に本書が発表されてから老人問題は何も進展してはいないんじゃないか

と思うくらい、作中と今との社会に対する嘆きは一緒である。

義理の父にいびられ続けてきた昭子が「女」である為に

結局は茂造の面倒をみなければならない。

実の息子である夫、信利の態度に

「家出して全部信利に押し付けてやればいいのに」と何度思った事か。

頑丈で偏屈な茂造が全てを忘れて、

今まで見せる事のなかった笑顔を時折みせるようになったと思ったのもつかの間

体が弱ってきて、周囲に対する関心も失われ、再び笑う事もなくなっていく。

時間の経過がせつない。

「人は何の為に生まれてきたのだろう」と思わされる作品。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 痴呆老人問題を扱った原点、いや、古典ともいえる作品である。昭和47年に発表されているから、はや、40年も昔の小説である。その古典ともいえる物語を、恥ずかしながら今、手にして読む機会を得た。この作者が痴呆老人とその周りの家族の苦悩を描写すること、まったく現代にも通用する迫力である。
 同じ敷地内の離れにすんでいた老夫婦のおばあさんの方が亡くなるところから始まるこの物語。男性痴呆老人(茂造)が残され息子世代に、この老人の世話が深く圧し掛かってくるのだ。痴呆老人問題は、日本の高齢化社会の進行と、寿命の延長でどの家庭においても無視出来ない重大な問題である。

 現在、老年人口が2900万人に対して、生産人口が8150万人ですから、大体2.8人で一人を養っている計算になるという現実があり、自分も20年後、30年後には老人となる...そのとき、果して心身ともに健康でいれるのであろうか?考えると末恐ろしい。主人公の夫も、自分の父親の呆けぶりを眼当たりにして、将来の自分を彷彿するように、いろいろ考えされられる作品でした。
実際に、物語は、かなり深刻な問題をとらえているのですが...茂造老人の無邪気に呆けぶりを表現しており、この老人は、何時死ぬのか...まだ、死なないのかと思いながら物語を読み進めているわけですが...最後まで、ほんわか柔らかく読むことが出来たというのがたいへん良かったと思います。

是非、痴呆老人問題を扱った古典・原点ともいえる本書を読まれることを是非、お勧め致します。
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最近のカスタマーレビュー
長寿の時代への先見的問題提起
立花家。信利と昭子の夫婦と敏という息子。茂造(舅)と姑は「離れ」で暮らしていたが,姑が美容院から戻って突然死。そのあたりから85才の茂造に呆けと耄碌のきざしが…。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 読書散歩
素晴らしい
この作品は、痴呆症をいち早く扱った文学作品です。高齢者介護に奮闘する家族の姿は現代にも十分通じるものがあり、介護医療の難しさは不変であることを思い知らされる作品で... 続きを読む
投稿日: 2010/3/4 投稿者: kazu
介護福祉士過去問にも出ていました。
過去問に出ていて、当時話題になった本らしく興味がわき購入しました。... 続きを読む
投稿日: 2010/2/27 投稿者: YUK@
自宅介護は大変
政策で療養病床が激減し、自宅介護に移行する方針だが、この本を読んで、介護する人の負担がどれだけ重いものなのか。よく理解できる。自宅介護するとは、家族の誰かが、自分... 続きを読む
投稿日: 2009/5/19 投稿者: ありんこ
行く道、来た道
登場人物が夫々に、さもありなんと描かれ、臨場感たっぷりに読みました。今日現在の「居宅介護支援」「地域密着型サービス」「成年後見人制度」など、描かれている状況は変化... 続きを読む
投稿日: 2007/8/19 投稿者: リンタロー
介護を通じて老いと格闘する主人公昭子
リアルに怖い。特に入れ歯のエピソードはシュール。主人公の昭子が、夫の両親、とりわけ父の介護を通し、老いや死と向き合っていく物語。向かいあうというなまやさしいもので... 続きを読む
投稿日: 2006/12/6 投稿者: よみーな
凄い
恍惚の意味を調べてみると、ぼんやり ぽかん ぼうっと 物事に心を奪われてうっとりするさまなどでてきました。このドラマがするというので読んでみました。... 続きを読む
投稿日: 2006/10/17 投稿者: なおやん
なぜ痴呆が増えているのか、不明です。
昨年以降、義父の痴呆が進行し、徘徊老人に。

困り果てた母は、やっとのことで施設を見つけて入院させた。... 続きを読む
投稿日: 2006/5/18 投稿者: なをねこ
痴呆
老人性痴呆に直面した家族の様子を描いた本

・若者は自分が老人になることを認識できない... 続きを読む

投稿日: 2005/9/19 投稿者: you27
昭和57年
この本が既に(あるいは、ようやく)昭和57年に発行されていたというのが興味深い。痴呆老人が一番いじめていた嫁の昭子だけを認識するのも皮肉な展開。だから、実の息子は... 続きを読む
投稿日: 2005/2/8 投稿者: tess
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