この本を読む前に、映画『ただ、君を愛してる』の宣伝写真を目にした所為かはわかりませんが、
とても映像が頭の中に浮かんでくる作品で、読んでいる間は澄んだ穢れの無いまっさらな空気に包まれているような感覚でした。
それは物語の中に出てくる情景描写が美しかっただけでなく、登場人物たちの純真さにもよるものだと思います。
そう、登場人物が皆そろって純粋で思い遣りのある、いい人たちなんですよね。
自分の恋敵の手助けをしたり、好きな人のために自分はそっと身を引いたり。
私にはちょっと考えられません!(笑)
そこがリアリティの無さに繋がって、途中からこの話をお伽話としか思えませんでした。
主人公が2人の女の子に想いを寄せられるんですが、主人公の魅力が客観的にあまり描かれていなかったので、それについても疑問でした。
小説だからあり得る、哀しくも美しい物語だと思います。