この本の著者は、慶応大学出身の心理学者だそうです。「恋愛依存症」については、これまで全く知らなかったのですが、これは1975年に「Love and Addiction」という本が発行されて以来、広まっていったのだそうです。一般に、依存症は、1アルコール、ドラッグなどに対する物質依存症、2ギャンブルや買い物などに対する行為過程依存症、3共依存とも呼ばれる関係依存症、に3分類されます。その特徴は、何か取り憑かれたような強迫観念にとらわれている、という点にあるそうです。この本の主題である恋愛依存症は、最後の共依存と同意とされることもあるそうですが、著者は、この解釈はとらず、1ひどい相手ばかり選んで苦しい恋愛から抜け出せない共依存、2共依存症者の相手となる回避依存、3常に刺激を求めるロマンス依存、4性愛でしか癒されないセックス依存、の4つに分類して分析しています。それぞれの症状には、具定例を挙げての詳しい説明があります。全てのチェック項目を試したわけではありませんが、この中では、ロマンス依存については、「マディソン郡の橋」の世界にも通じるものがあるのではないか、という気がしました。面白かったのは、恋をするとPEA(フェニールエチルアミン)という天然の覚醒剤的な物質が体内に分泌されるため、その興奮を再現したいという、生理的欲求に突き動かされている、という解釈です。なんとなく、分かるような気もしました。最後に、著者は回復のための処方箋に触れ、症状の自覚と自分を愛することの重要性を強調しています。