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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
恋愛小説では最高の部類。タイトルも秀逸,
By
レビュー対象商品: 恋愛中毒 (角川文庫) (文庫)
読書というのは、読んだときの年齢や自分が置かれている場によって、同じ本でも受け止め方、感じ方が全く違うものになります。その意味で再読が必要なのです。再読によって自分の変化を感じることができるからです。しかし再読に堪え得る作品はそんなにないのが現実ですが。本作は数年ぶりの再読。今回もやはり終盤にきて作者にやられてしまいました。恋愛を扱った物語のなかでも秀逸な出来栄えです。恋愛物はビタースゥィートに限ると思っておりますが、本作はビターのなかのビターだけを純粋に抽出して取り出した、常人には真似できない作品となっています。読んでるそばから頭の中を映像が駆け巡ります。恋愛は怖い、人間をダメにする無限の力が秘められている魔物です。ちょっとのお互いの感情のすき間からその恐怖は広がっていきます。その先に何があるのか、本作はそこを追求しています。その追求は真剣であるからこそ読者である我々は目が離せなくなるのです。 20代後半以降の男女は必読です。物語の波に乗っていくことも出来るし、自分だったらと考えながら読むこともできます。そこに新たな「自分」を発見することが出来うる物語であると思います。 林真理子さんの解説も本物の「解説」です。物語を読み終えてから、解説を読むと物語の理解が深まること間違いなしです。
23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
山本さんの最高傑作だと思います。,
By 37歳二児の母 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 恋愛中毒 (角川文庫) (文庫)
女心の一面を鋭く捉えていて、名作だと思います。主人公ほどではありませんが、私自身も過去に、男を深く愛しすぎて泥沼に陥ってしまったことがあります。この作品は、そういった過去の心の襞をはっきりと思い出させるもので、胸が痛くなりました。 今分析するに、主人公や私が泥沼にはまってしまった原因は、多分自分に自信がなかったり、愛されたという実感がなかったこと、「愛と性を結びつける日本の教育と、現実がそうではないという事実」にあるように思います。 私も主人公同様、もう二度と恋愛はしないと誓い、今では子供と自分を愛する事に徹しています。恋愛を素晴らしいものだと、私は決して思いません。恋愛を賞賛する作品が多い中、恋愛の真実を書いているという点で、私はこの作品を高く評価します。
9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
皮肉なタイトル,
By mana (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 恋愛中毒 (角川文庫) (文庫)
ものすごく自己愛の強い主人公。でも、そのことにまったく気が付いていない悲劇。上手いと思った。皮肉的だと。 この主人公は、自分は他者を愛しすぎる、それが人生を破滅させる、と思い込んでいるが、実は全く他者を愛してはいないし、恋してもいない。 恐らく仕方もしらないんだろう。 興味は自分に対してしかない。 自分の生活への経済的な不安。孤独。それを埋めてくれるであろう、たまたまそこにいた相手に執着しているだけだ。 尽くしている。相手のことを常に尊重している、いいなりになっている、と思い込んでいる。 恐ろしい。 不安と孤独とコンプレックス(誰にでもあるだろう程度のものとしてしか描かれていない)が、屈折した自己愛へ向かわせていく、というのは理解できる。が、その程度の、誰でも持っているだろう不安やコンプレックスでここまでなるだろうか?という疑問も残る。 でもこの筆者の巧さは、それを、多分、自分にもこういうとこあるかも、と、読み手に思わせているパワーだろう。 読み物としてなかなかすぐれているし、読む価値がある作品だと思う。 でも、これを恋愛小説(私はこのタイトルは皮肉だと捉えているので) だと思って読んでいるとしたら、ちょっと寂しい気がする。 幸せになれなさそうで・・・。
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