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恋する虜―パレスチナへの旅
 
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恋する虜―パレスチナへの旅 [単行本]

ジャン・ジュネ , 鵜飼 哲 , 海老坂 武
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 7,350 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

ジュネ最後の大作。中東戦争の只中に入りこんだ作家の目に映ったものは何か?人が生きるとは何か、戦争とは何か、兵士とは何か、宗教とは?民族とは?いかなる状況だろうともそこには人びととの生活があり、家族がいる。パレスチナ問題を抉る新しい文学。

内容(「MARC」データベースより)

パレスチナ、その土地と人々を見据え、夥しい死者を出した孤独で絶望的な闘争の記録。政治的ルポルタージュとしてはあまりにも内省に満ち、回想録と銘打たれながら真実から遠い、反ジャーナリズム精神に貫かれた詩的証言。*

登録情報

  • 単行本: 616ページ
  • 出版社: 人文書院 (1994/3/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 440913017X
  • ISBN-13: 978-4409130179
  • 発売日: 1994/3/15
  • 商品の寸法: 19.2 x 14.4 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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濃密な本 2011/4/19
By スワン トップ500レビュアー
形式:単行本
本書復刊の噂を耳にしたので、このページを開いたら、<ネモ>さんという方のレビューが載っていた。
<ネモ>さん同様、私の場合も、本書を読もうとしたら版元品切れ。古書には「万」の値がついていた。
そこで、買ったのが英訳本。“Prisoner of Love”。
いまでもアマゾンで売られていて、値段も千円台だから割安感がある。

英訳本にはエジプトの女性作家アーダフ・スーエイフ(Ahdaf Soueif)の「序文」がついているが、そのなかで彼女はこう書いている。

《この最後の作品が仕上がったのはまさに、1986年に彼が咽頭がんで亡くなる直前であった。シリアスでありながら遊び心に満ち、ロマンチックでありながら断固としていて、文学的でありながら現実的な『恋する虜』はジュネの集大成である。すなわちその芸術、その政治学、そのヒューマニティの――》

私もまさにそのとおりだと感じた。

本書はモザイクのように織りなされている。
したがって、一貫した叙述があるわけではない(もちろん、パレスチナ人への共感という通奏低音はあるが)。
ジュネがパレスチナのキャンプで小母さんたちに囲まれていたかと思うと、アメリカにおける黒人解放組織ブラック・パンサーとの思い出が語られ、花束に爆弾を仕掛けて兵士に捧げた少女が出てくる……といった具合だ。

そのなかでいちばん印象に残っているのは「ハムザ母子」のエピソードだ。

ハムザというのは、ジュネが出会った若いパレスチナ人兵士。
彼がジュネをパレスチナ・キャンプにある自宅に連れて行くと、出迎えてくれたのは彼の母親。50代の寡婦で、武装していた。
その晩ジュネは、戦闘に出かけたハムザの部屋に泊められた。
すると、母親が部屋に入ってきて、ベッド脇のテーブルにコーヒーと水を載せた盆を置いていく。おそらく彼女は毎晩、息子のためにそうしていたのであろう。
そのとき、孤児であったジュネは、自分より若いハムザの母親に<母>を感じる。

その後、「ハムザ母子」のイメージが脳裏に焼きつき、やがて彼らはパレスチナ闘争の象徴のように思えてくる……。

こうしたエピソードや、ジュネなりの考察がふんだんに詰まっていて、じつに<濃密な本>になっている。
アーダフ・スーエイフのいうように、《ジュネの集大成》といっても過言ではない。
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By ネモ トップ100レビュアー
形式:単行本
数年前に、一度復刊の噂があり、版元に問い合わせた記憶があります。ただ、その時は噂だけでした。しかし、今回は版元のHPでも重版中となっているので、間違いありません。

図書館で借りて読んだのですが、大部(600ページ以上)な上、返済期限を気にしながらだったので、ゆっくりと味わえませんでした(通常利用する図書館にないため、別のところから借り出してもらったので、延長をを言い出せませんでした)。
興味が惹かれる部分もかなりあったのですが、せかされるような感じだったので、記憶も定かではありません。
きっと★は5つつける内容だと思うのですが、上記のようなことがあるので、4つにしておきます。

古書は非常に高価で手がでなかったので、復刊を期に、購入して読みたいと思います(新刊でもそれなりに高いようですが…)。
ジュネに興味がある方はもちろん、パレスチナについて関心のある方にもお薦めします。
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