どうもやけに評価の低い今回の新作であるが、個人的には寧ろ、少し前にやっていたショートのシリーズと比べると、ずっと恐怖描写が分かりやすく、怖い作品が揃っているという印象だった。
旧シリーズは、どちらかというとシュールな表現や、ややコメディタッチな作品などが多く、純粋に怖い作品、ということになると物足りなさを感じることが多かったが、今回の十作品はそれぞれに怖さや面白さがあり、安易な笑いに逃げない姿勢が好ましい。それぞれの話が明快な結末がないのはもともとそういうシリーズであるから文句をつけるのは筋違いだろう。オーソドックスではあるが、さまざまな手法で恐怖や緊迫感、不気味さを際立たせる演出は相変わらずのクオリティ。
少女たちの演技も自然体で可愛らしく、恐怖に歪む表情もなかなかのものだ。メイキングを観てもほほえましい気分になれる。
ただ、不満がないわけでもなく、今回は特にDVDの仕様について。例年入っていたコメンタリーが今年は入っておらず、楽しみにしていた身としてはかなり不満だ。監督、脚本家、プロデューサー、また時には原作者が入って作品や原作についての情報を交えながら解説していく様は毎回聞きごたえがあって面白いものが多かった為、ないだけで☆ひとつマイナス。
また、映像特典も同時発売の「殴り込み 東日本編」の冒頭17分をそのまま収録したもの。見ていない人にとっては手っ取り早く内容を知ることが出来、興味を持つきっかけにもなるだろうが、私のようなファンはとっくに観ているわけで、せめて本編では未収録だった映像を使うだとか、そういう工夫が欲しいところだ。このままでは映像特典という呼称すら怪しい。
と、文句はつけてしまったが、作品のクオリティ自体は個人的には結構高いものが揃っていると思う。この夏怖い作品を求めている方は、とりあえず観てみるだけの価値はあるのではないだろうか。少なくとも、酷評されるいわれなどない作品群のはずだ。