全35話です。FKBシリーズも遂に5冊目です。第2弾と同様に担当は黒木あるじ氏です。
あと、
恐怖箱 籠目 (竹書房恐怖文庫)にもあったように挟まれていた既刊紹介に1話載せられています。担当は同じく黒木氏で、話は「恐怖箱 籠目」と一緒ですので片方しか買っていない方もご安心を。あとこの1話だけ挟まれる企画は今後も続けられるようですので期待してます。
さて、中身についてですが前作
震 フルエ (恐怖文庫)と比べるとだいぶ丸くなった気がします。後味が良いものや、どことなくユーモラスな雰囲気の漂う話が以前よりも増えました。なので前作を読んだ方がこれを読むと驚くかも、悪く言うと肩透かしを食らう場合もあるかもしれません。前作を読んで気に入った方も、全体的に怖い話ばかりが収録されているわけではないということを念頭に置いて購入を検討した方が良いと思います。
個人的にオススメは、
公園
骨董
蝙蝠
震読
電車
狸森
味神
住処
壁女
猫目
疵痕
根絶
草爺
です。今回もタイトルはすべて漢字二文字です。
「丸くなった」と実話怪談を書いている方々にとってほぼ悪口とも言える評価を下しましたが、中には前作同様の「鋭さ」を持った話もいくつか見受けられます。特に〈震読〉のラスト〈味神〉〈猫目〉〈疵痕〉〈根絶〉は、マイルドな話に紛れて油断している読者を容赦なくズタズタにしてくれるでしょう。
あと〈住処〉は怪談は読みたいが、幽霊は見たくないという人は読まない方が良いかもしれません。こちらが意識し始めることが「きっかけ」となる場合も無きにしも非ず。僕もそういった人間ですが、まあ読んじゃったんですけどね。