創作怪談に思えて仕方ない作品がいくつか。
実話かどうか確認したとのことだが、
巻末の選考会の様子であると、
ずいぶんいい加減だ。
文章の表現の修辞をこらした作品が多く、
おそらくは創作した怪異の「弱さ」をごまかそうとする意図を感じてしまった。
そういう意味では読者と作家の距離が、
ものすごく広がってしまった失敗作じゃないか。
実話なのだから、
実話のもつ分かりやすさ、意味のなさを端的に出してほしい。
読者は幻想文学に金を払ったのではない。
評価の高かった「坪塚」も二軍の変化球投手みたいなレベル。
実話怪談と銘打った時点で、
創作の気配を消し去ってもらわないと、
作品の価値が台無し。
そういう匂いに読者は敏感なことを感じて欲しいものだ。
残念。