怖い話なんですが、やっぱりこのお坊さんがね、いいんですよね。
とにかく暖かい心が伝わってきます。
例えば、ある心霊現象があって、もしかしたら霊はこう言いたかったんじゃないか、という推測があると、三木和尚はすっごく暖かい解釈をするんですよ。
悪意を推測するのではなくて、善意を推測する。
それがねぇ、心が洗われる気分になるというか、すっごく清々しい気持ちにしてくれます。
さすがお坊さん!
感情の推測って、結局その人が、自分だったらどう思うか、だと思うんです。
助けようと思って足を引っ張って結果、転ばせるか、
死の世界に引っ張り込んでやろうとして、足を引っ張ったのか、みたいなね。
以前、ある女性作家さんの実話怪談で、彼氏が死んで、すごく悲しんでいる彼女が、たまたま訪れたペンションのノートに、彼が残した言葉があった、というのがありました。「今度は彼女を来たいな」って。すごくいい話だな、って思ってたのに、「お前を離さんぞということなのかはわかりませんけどね」っていう作家さんの一言があって・・・洗われた心がまた汚されたような嫌な気分になったことがありました。そういう解釈の方が醜くて恐ろしいと思ったのです。
怪談和尚さんはむやみに怖がりません。
なんとか助けて差し上げたいと思っていらっしゃる。
もっともっと読みたいなぁと思わせてくれる本でした。