アルセーヌ・リュパンの怪盗ぶりを描いた初めての短編集。ジャンルは怪盗ミステリとかいうんでしょうか。
アニメのルパン三世の祖父とはこの小説のリュパンのことです。大胆不敵で高慢でおかしな正義漢でもあるリュパンの性格はルパンにも受け継がれてるなあとわかると思います。
銭形警部に相当するガニマール警部との追い追われる関係のなかに友情のようなものがあってなんかいいです
怪盗らしく口を開けば常識はずれというか大胆なことをいうので、その辺は十分に描かれています。
裁判官に向かって「私は裁判にでるつもりはない」とかいってみたり(つまり脱獄しますからといってる)とかなりキテルキャラクターです。変人かよとおもってたら変装名人であることで悩みもかかえていたりなかなか憎めないやつです。怪盗のくせに純粋なところがあったりして良いです。
百年ぐらい前のミステリ小説のわりに印象としては現代のものと大差ないというのは驚きでしたね。とはいえトリックの古さがやはり目に付く点で星ひとつ減点かなという感じです。驚きの肝ですからね、ここは。