週刊文春でとっても味わい深い大リーグのコラムを書かれていた著者による松坂大輔物語です。
タイトルどおり松坂投手のポスティング落札時から1年目でのワールドシリーズ制覇までを描いた本書は、
完全にレッドソックスファンの視点で書かれており、実は読者を選ぶかもしれません。
表紙をめくると目次の前にこんなイントロがあります。
シーズン中、ボストンの人々の毎日は4種類しかない。
「いい日」=レッドソックスが勝った日
「とてもいい日」=レッドソックスが勝って、ヤンキースが負けた日
「悪い日」=レッドソックスが負けた日
「とても悪い日」=レッドソックスが負けて、ヤンキースが勝った日
実際、レッドソックスでの松坂投手(の状況)を理解するためには、レッドソックスファンの気質も理解することが不可欠であり、
過去のいきさつやその背景までが楽しく描かれています。
ただレッドソックスファンの気質は阪神ファン気質にとても近く、書かれていても当事者でなければ理解できないレベルのものが多いようで、
阪神ファンの私にはとても共感できる内容でしたが、野球ファンの弟は並みの評価をしていました。
後半はレッドソックスが支援しているジミー基金という癌研究所の話が平行して進んでいきますが、この基金の話もすばらしいです。
松坂投手を通じてレッドソックスを知り、しいては大リーグ、アメリカを知ることのできる、
アメリカ在住の作者ならではの著で、一気に読みました。
もちろん昨年大活躍した岡島投手も再三にわたり登場します。