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怪奇探偵小説名作選〈5〉橘外男集―逗子物語 (ちくま文庫)
 
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怪奇探偵小説名作選〈5〉橘外男集―逗子物語 (ちくま文庫) [文庫]

橘 外男 , 日下 三蔵
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

身の毛もよだつ怪奇譚や、実録風怪異現象をエキゾティシズムと猟奇趣味の混合した耽美的な文体で描いた、橘外男。特異な経歴をもち、様々な職に就きながら小説の筆を取った異色作家の、「聖コルソ島復讐奇譚」「怪人シプリアノ」など「実話」と銘打ったグロテスクな海外怪異譚と、「蒲団」「逗子物語」などの日本的怪談10篇を収録。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

日下 三蔵
1968年神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、ミステリ評論家・フリー編集者として活躍中

橘 外男
1894(明治27)年石川県金沢市生まれ。軍人の父のもと厳しく育てられたが、素行不良で中学退学処分となり、北海道の叔父にあずけられた。21歳のとき罪を犯し刑務所に入る。出獄後上京、医科器機輸出業などさまざまな職業に就きながら小説の筆をとった。1938(昭和13)年、「ナリン殿下への回想」で、直木賞を受賞。戦中は満州に移住。戦後執筆を再開。1959(昭和34)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 483ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2002/06)
  • ISBN-10: 4480037055
  • ISBN-13: 978-4480037053
  • 発売日: 2002/06
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 708,962位 (本のベストセラーを見る)
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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
■編者の日下三蔵氏は、当代随一の若手アンソロジストである。お人柄も良い。氏が手がけておられるちくま文庫の《怪奇探偵小説傑作選》《怪奇探偵小説名作選》や、扶桑社文庫の《昭和ミステリ秘宝》などのシリーズは、探偵小説や幻想・怪奇作品を愛好するものにとっては、極上の贈り物である。現今のような出版不況下においては、心ある者達がしっかり買い支えてはじめてシリーズ継続がなされるのであるから、その自覚を持って応援したいと思う。

■本書は、橘外男の幻想怪奇作品十編を収録したもので、なんともいえぬ大衆文学の豊穣な味わいを感じることが出来る。「棺前結婚」「逗子物語」のしみじみした味わいにはスッカリ泣かされたし、「蒲団」は本当に怖い。休日に寝そべって、橘の怪奇幻想小説世界に浸って泣ける喜びは何物にも代え難い。ああ、シヤワセ!

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By mutantmogura トップ1000レビュアー
形式:文庫
本書の前半がいわゆる外地ものである。
「海外実話篇」と銘されている。
「聖コルソ島〜」や「女豹〜」など、外国が舞台のサスペンスというかスリラーという感じのものが集められている。
特に「令嬢エミーラ〜」のような人獣混交譚に、著者の持ち味が良く表れている。
というか、この手の話は、香山滋以外では、著者のほとんど独壇場だ。

そして後半が、「日本怪談篇」である。
これは、古典的な怪談のスタイルを踏襲しているが、著者のもう一つの持ち味である。
そして、著者の日本怪談は実に怖い。
安手の怪談映画のように、幽霊が暴れ回る、というわけではない。
じわじわと、まさに鬼気せまるような人の怨念が、じっくり、ねっとり、著者独特のタッチで描かれている。
特に「蒲団」は怖い。

本書で、著者の特徴の一部が分かる。
しかし、あくまで一部である。
著者には「青白き裸女〜」や「陰獣トリステサ」のような、いわゆるエロ風味を前面に出したものがある。
また、「ウニデス潮流〜」のような幻想譚や、「死の蔭〜」のような秘境ものともいえる作品もある。
実に懐の深い作家であり、その全貌は「ワンダーランド」を全巻読んでも、おそらく掴めないだろう。

著者の再評価の声が高まり、全集の刊行される日が来るのを、首を長くして待っている。
そんな愛読者がひとり、ここにいる。
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