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メタローグ
毒の強い本である。読んでいると、その毒素が身体中をグルグルと廻っていくのがわかる。書かれている内容は、『ものぐさ精神分析』以来の〈唯幻論〉―人間は本能の壊れた動物であり、男は幻想を抱くことでしか性交できない等―のダイジェストや変奏でしかないが、《すべての人間は不能である》とか、《売春は中毒になる危険性があるからこそタブーである》などの独創的な言説は、今もって危険な毒の芳香に満ちている。だが同時に、バブル以後の日本人の性的な枠の壊れ方は、本書の論考を追い越しているようにも見える。現状をひたすら追認するような文章が目立つのはその証だろう。著者のさらなる思考の深化を期待したい。(守屋淳)『ことし読む... 続きを読む |
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