アラビアのロレンス、三島由紀夫、サド侯爵など、異常な性欲がその人生に影を落とした人々が登場する。著者の意見は、これら異常性欲は想像力と関係があるということ。その証拠に、異常性欲は小説が普及し想像力の爆発が起きた十九世紀に突如として噴出した、と言う。次々に登場する人物達の性異常を眺めるだけでも知的好奇心が満たされるが、この著者の理論についていけば、これらの事例のいささか雑然とした印象に一定の秩序を与える事が出来る。
終章では、この著者の長年の研究を生かして想像力の発達が人類の進化に与える意義について論じられる。