日本の社会が陥っている「硬直化」という大問題の原因を
法曹家の視点で明らかにしています。
近年、社会の様々なところで、いろんな問題が生じています。
食品偽装、耐震偽装、さらには年金記録の改ざんなど……。
それらを詳しくみると、根っこの部分にあるものはすべて同じ。
起こっている現象の本質を見ようとせず、
当事者の法律違反だけをことさら問題にして
「法令遵守の徹底」という形だけの対処しかしないから、
決して本質的な解決にまで至らない、ということのようです。
法律に違反するのは許されないことです。
とはいえ、どんな問題に関しても「みんなが法律を守りさえすれば
解決する」と考えるのもあまりに安易すぎ。
これが本書でいうところの「思考停止社会」の状態のようですが、
いまの社会を覆っているなんともいえない閉塞感の原因や、
それがもたらしている弊害がよくわかる本でした。