「未来の自分が読んでわかるように、日々の出来事と感想を書いておけ。それにはノートに手書きが一番」という内容です。題名には違和感があります。
細かいhow toはいろいろ示されていますが、第一章では著者の履歴・経験や効能などがかかれているが冗長な印象、そこで「具体的には後で」と言いながら、その第四章でも小手先というか、散逸な印象を受けました。
パソコンに偏重していたとしても、全く手で書かないという極端な人はいないでしょうし、手書きにより脳みそが刺激されたという経験のない人も少ないのではないかと思います。それ以上の「どう活きるのか、活かすのか」の部分に不足を感じました。
問題は「見返したとき」のことです。自分のノートを見返したときに何が起こるのか?それがあることで、価値のある行動と結果を得たのなら、それはどういうものなのか?その部分をもっと解説してほしかった。
本書にあるのは、著名人がつけているノート、それは本人にとって火事場で一番に持ち出すほど大事なものである、創作活動に欠かせない有用なものであった、ということと、著者自身が取材に用いる記録方式として実はノートが一番だというような感想程度のものです。
例えば、昔の記録を見てもさっぱりわからない、それは後でわかるように書いていないからであった。もしこれが書いてあったらなあ・・というような流れがあるのですが、「もし」それがあったらどうなると期待しているのか、がわからないので、必要性が身にしみて感じられないのです。
せっかくの著者の、「ノートによる経験」があるのに、それを知りたいのに、利点の解説が利便性や観念的なことに終始していて、「その結果何が起こったか」という本当の意義・効能が伝わってきません。「自分の経験」を後で新たに思い起こすことにどれほどの価値があるのか?そのためにはどういう書き方が必要なのか?という方向性と構成が欲しかったです。
「書いて忘れる」「後で読み返すために書く」「トイレでメモ」「時間管理」「結局は時間の節約になる」「星新一の創作課程」
などなど、読んで楽しい情報も、そうだよな、わかってたけど・・と身につまされる忠告も、ノウハウもたくさんあり、読んでためになる本ではあります。その分、本丸が欠けていることを残念に思いました。