本書では、TOCの「因果律」や論理ツリーなどの一連の枠組みを、「抵抗派」も納得させる共通理解のプロセスと位置づけており、変革のマネジメントにおける有力なツールとして大いに期待できる。
具体的には、問題の各要素の表現法や因果関係の求め方、「正当性の異議理由」というツリーを検証するためのルール、「現状問題構造ツリー」をはじめとする5つのツリーなどを示して、問題解決の実行計画までを導いている。論理学特有の複雑さはあるものの、具体的な指南を交えて解説しているためわかりやすい。
本書はさらに、生活習慣病に陥ったビジネスパーソンの問題解決例をあげてツリーの作り方を実践してみせるほか、組織でTOC思考プロセスを展開する際のポイントも指南している。個人のツリーは自己啓発の意味でも示唆的で、また組織の事例では問題解決のコミュニケーションの貴重なノウハウが学べる。TOCの解説書であるが、一般の論理思考のトレーニングとしても役立つはずだ。(棚上 勉)
登録情報
|
40歳のサラリーマンが人間ドックで指摘された問題点を、思考プロセスを使って解決する具体例が掲載されている。各ツールで何がインプットされ、どういう効果があり、何がアウトプットが非常に詳しく書かれている。また簡単・便利な3クラウド法やチーム利用の注意点など、実用的な配慮もある。
クラウドがバンバン書けるようになる、TOC思考プロセスの入門の決定版。星は文句なし5個である。ブレークスルーが必要な、あらゆる人にお勧め!
周知のように、TOCは、有名なDBR(ドラム・バッファ・ロープシステム)を含むロジスティックス分枝、スループット会計を含む業績測定尺度システム分枝、および、問題解決/思考プロセス分枝の三つから形成されている。
「制約管理ハンドブック」の著者Jim Coxは、この「問題解決/思考プロセス」を、「おそらく、20世紀に開発された最も重要な経営ツールだと思う。これは、それぞれ独立した状況、かつ、非常に幅広い異なる状況で、非常に有用であることが確認されている。」と述べている。
しかし、この思考プロセスをすぐに正しく使いこなすのは、多分、なかなか難しいと思う。まず、用語の意味の理解からして難しい。本書は、その基本を、AGIの定義に忠実、網羅的、かつ、簡明に解説し、読者に、一応の理解を与えてくれる恰好の入門書と言える。
おそらく、本書を読んで得られる基礎知識をベースに、現在、入手可能なTOCの日本語文献の中にある具体的な適用事例なども読んで「思考プロセス」についての理解を深め、納得することを通じ、読者の置かれている生産現場の具体的な状況で、実際に、この方法を正しく適用できるようになると思う。
ちなみに、日本発明の方法論「イシカワ・フィッシュボーン」方式との大きな違いは、「因果関係の確認」を行うこと、と言われている。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|