著者は、偉くなって給料をたくさんもらうためには法学部がいいという動機で東大法学部へ入学した。そうしたら、同級生のほとんどが同じ考えで、法律を勉強して国を良くしようとかいう人はほとんどいなかった。法学部を出て司法試験を受けるか役人になって天下りすれば生涯賃金は高い、ということしか将来について考えていない。それに嫌気がさし、本当に興味を持てる物理学科へ変わる。
大学時代に理系と文系とを経験した著者が、文系的思考と理系的思考に関し、自分の経験をふまえて語る。その上で、文系的思考とか理系的思考とかではなく、ルネッサンス的に生きる生き方を提唱する。物理学科に変わった時に出会ったもう1人のルネッサンス人である茂木健一郎との対談が本の後ろにあるが、先にこちらを読む方が、主張がよくわかっていいかもしれない。
本の題名から受ける印象とは異なり、ルネッサンス的な生き方をしてきた著者が、ルネッサンス的な生き方について語る体験的エッセイと対談の本である。