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思想としての近代経済学 (岩波新書)
 
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思想としての近代経済学 (岩波新書) [新書]

森嶋 通夫
5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

近代経済学はどのような価値観,社会像にもとづいて形成されたのか.ワルラス,シュンペーター,ケインズ,ヒックスらの描いたビジョンを検討するとともに,壮大な理論体系の構築をめざしたマルクス,ウェーバーらの思想をも根底から問い直す.現代社会の激しい変貌を見すえつつ従来の通説にとらわれずに展開する,創見に満ちた経済学観.

内容(「BOOK」データベースより)

近代経済学はどのような価値観、社会像にもとづいて形成されたのか。ワルラス、シュンペーター、ケインズ、ヒックスらの描いたビジョンを検討するとともに、壮大な理論体系の構築をめざしたマルクス、ウェーバーらの思想をも根底から問い直す。現代社会の厳しい変貌を見すえつつ従来の通説にとらわれずに展開する、創見に満ちた経済学観。

登録情報

  • 新書: 246ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1994/2/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4004303214
  • ISBN-13: 978-4004303213
  • 発売日: 1994/2/21
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6  レビューをすべて見る (19件のカスタマーレビュー)
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24 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By akiaki
形式:新書
本書は、著者の視点から、経済学に多大な貢献をした研究者の生き様・思想・研究内容を振り返ることにより、経済学において現実を反映した理論を構築するためには、社会学的議論を導入する必要があることを主張するものである。
経済学だけでは、何故、現実の経済を分析するのに足りないのか。この点について、過去の著名な研究者を振り返ることにより、経済学が貢献したこと、それが持っている欠点として耐久財のジレンマ・セーの法則の導入、経済学と社会科学の諸領域との統合・科学化を、順を追って明らかにする。
第一部では、経済学の中心的な分析視点、限界分析の祖師としてのリカード、それを継承しているとみるワルラス・シュンペーター・ヒックス・ヴィクセルなどを通して、耐久財のジレンマ・セーの法則・価格機能の不完全性などが指摘され、必然的に社会諸科学との接合の必要性が説かれる。それを受けて第二部では、社会学的視点を経済分析に取り入れた研究者として、マルクス・ウェーバー・パレートが紹介される。特に、社会的効率性の追求=パレート最適を提示したパレートが、実は経済分析に社会学的視点を導入することを試みていた人物であった、という点は興味深い。第三部では、極端な自由主義路線、すなわち限界分析を中心に添える経済学を経済政策に取り入れたミーゼスの紹介。最後に大御所として、現実を反映した理論を構築しているものとしてケインズ(一般理論)を紹介する。
本書は、経済史にあたるが、単純な時系列的記述に終始しない。それは、著者の独自の視点で近代経済学を分析しようとする表れであり、そこには、著者独自の論理展開がある。よって、得てしてバラバラに勉強されがちな個々の経済学者の業績・その意味を、一つの体型だった近代経済学に転換することに成功しており、経済学をトータルとして理解できるようになっている。そのため、研究者の業績順に紹介される内容ではなくなっているところが特徴的。
とにかく、勉強になる良書である。
このレビューは参考になりましたか?
19 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:新書
リカードからケインズまで主要な経済学者を「セイの法則」を軸に論じる。論点は明快、しかし端寄らず勘所はがっちり押さえている。著者の感性は鋭く文章も緻密ながら伸びやか。言うことが無い。経済学の門外漢にとっては却って「セイの法則」の不自然さは理の当然の部類で、この辺りをしっかり押さえない啓蒙書が多く兼ねがね不思議だった。物資の行き渡っていない時代の遺物で、しかし、それが20世紀になっても論の中枢だったことは驚きだ。本書では意外にもウェーバーの評価が高く「プロ倫」は、しかし、「セイの法則」の前提があった時代においてのみ意味を持つ説明内容だという著者の指摘は目から鱗である。「プロ倫」の釈然としなさはそこにあったか、と。高名なシュンペーターには以前から好印象を持たなかったが、ここで著者は、「嫌味な奴だ」とシュンペーターの立論の線の細さのみならず、彼の本質をビシッと指摘しているのが、我が意を得た。ラッセルをしてその頭脳に震撼させたケインズの大才を見事に説明、まさにケインズ革命の何たるかが良く分かる。リカード、ワルラスなどについても見事な解釈。マルクスについてもむしろ唯物史観にその本領を見出している辺りも我が意を得た。ケインズへ向けて収斂する論旨だけでなく、各経済学者の論点をゆったりとした幅で押さえている点に牽強付会ではない良さがある。紙面の都合で出ていないがマルサスを論じて欲しかった。ケインズ〜マルサスの線はかなり太いと思うのだが。なお、出版年が13年前なので、具体例がサッチャー政権の失策に及びやや事例が古いが、日本では小泉政権以来類似の政策思想にあるので却って的確とも思える。
このレビューは参考になりましたか?
23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
恰好の入門書 2005/10/28
By daepodong VINE™ メンバー
形式:新書
 日本人初のノーベル経済学賞を目前に、惜しくも亡くなられた森嶋先生の、新書サイズでの入門書。ただし、内容は決して落としてはいない。相当高度な内容も含まれている。本書の内容をさらにかみ砕いて講釈したのが小室直樹の一連の経済学関連書籍群といっていい。
 まず二番目に登場するリカードの記述がちょっと難解だ。しかしここを過ぎればぐっと易しくなるので、途中で投げ出さずに読了して頂きたい。ケインズの業績が、マルクスですら暗黙の前提にしていたセイの法則の否定であったことが本書の中心的な論点であろう。
 さらに、教訓とすべきは、マルクスの労働価値説を循環論法として切って捨てたベーム=パヴェルク以来、マルクス主義者たちはこれを反駁できなかったのだが、むしろ森嶋氏のような近代経済学者たちの方がより深いマルクス理解をしていた、ということだ。やはり重要なことはイデオロギーを信奉することではなく、きちんとした学問的研究に優れるということなのである。
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投稿日: 2004/12/16 投稿者: グラムドリング
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