登録情報
|
昔、地球の反対側のブラジルで、日本からの移民の人が、日本の風水の発想で、全く、日本と同じ方角に建物配置をしていたのを思い出すが、やはり、人間は、過去の因習、そして、自己の持つ思想、哲学、価値観等に引きずられて家を建てる。それに、家の姿は、その時代の経済社会、文化環境等に大きく影響されて、その価値観を体現している。こんなに、世の中が目まぐるしく動き、価値基準が変わってくると、一瞬にして、その時点の理想像が変化する。
著者の英国家事情は、庶民レベルの話過ぎて、一寸誤解を招く。英国人の本当の豊かさと家への思い入れは、もっと奥が深い。(在英、5年の経験より。)一例だが、どんなに世の中が変わろうとも、英国では、今だに、歴史のある古い、そして、ゴーストの住む家を探して住もうとする。この理屈では説明が付かない家に対する価値観ーーーこれが、文化であり、家に対するその人の思い入れであろう。家への人の思いは、もっともっと、ウエットであると云うことを。
建築家でもインテリア関係の人でもない著者が、学者らしく、自らのイギリス体験をもとに、日英の家に対する考え方の違い、歴史などを踏まえつつ、これからの日本に即した家造りを語る…、という感じでしょうか。とは言っても、難しいわけではなくて、とても参考になって面白かったです。男の人の家に対する考えなどもわかったりして。家は見た目じゃない。どう住みたいか、どこでどんな生活をしたいのか、自分の人生で大切にしたいものは何?まずはそこを良く考えないと、と思わされました。
|
|