「怖い絵」シリーズの完結編。
「怖い」と言うのはどう言うことだろうか?と考えさせられたシリーズでした。
この第3巻には、見た目から「怖さ」を感じるものは、それほど多くありません。
「メドゥーサの首」「死と乙女」。
せいぜいこれくらいでしょう。
むしろ、その絵のバックにあるもの。
これが問題です。
この20枚の絵には、神話あり、歴史ありと様々な題材の絵がとられています。
その絵が描かれた背景にこそ、「怖さ」の根源があります。
昨今の経済情勢からか、いろんな「格差」の問題がバックにある絵が3枚あります。
「かわいそうな先生」「ジン横丁」「アンドリューズ夫妻」。
「かわいそうな先生」は、ジェイン・オースティンの作品にも登場するガヴァネスと言う存在を扱っています。
オースティンを読んでいる時は、何となく読み過ごしてしまいましたが、そういうことかと驚きました。
「アンドリューズ夫妻」については、「囲い込み運動」の結果の問題ですが、どうも第一次のものしか認識がなかったようです。
「ジン横丁」は文字通りの貧困街ですが、「ビール街」と言う対の作品があると言うことに面白さを感じました。