「画期的な英会話の解説書」と好評を博した『魔法の発音カタカナ英語』が
ブルーバックスに生まれ変わりました。大脳生理学の見地から、外国語の
効率的習得について論じた「理論編」を新たに追加し、ネイティブスピーカー
が読み上げた例文を収録した音声CDが付いてきます。
最近の大脳生理学の研究によれば、幼児期に外国語学習を始めない限り、
ネイティブが話すように流暢に発音することは難しいといわれています。
つまり、通常の学校教育しか受けず、10代になって初めて、外国語の学習
を始めたのでは、ネイティブが話すように発音をすることは、ほぼ絶望的というわけです。
では、大人になってからでは、ネイティブに通じるような発音が不可能なのでしょうか?
池谷さんは、コペルニクス的な発想の転換によってこの難問の解決策を見出します。
それが「カタカナ英語」発音法です。
たとえば、animalはアニマルではなくエネモウ、hospitalはホスピタルではなくハスペロウ
と発音します。同様にして、Can I have…はケナヤブ、Do you mind if I…は
ジュマインデファイといった具合。
「こんな単純な方法で本当に通じるの?」と思われるかもしれませんが、実際に、池谷さんが
考案した法則に従って、例文を読み上げると、不思議なことに、自分の発音がネイティブの
ように聞こえてくるはずです。聞き取りチェックをした何人ものアメリカ人がその威力に驚愕
したという「カタカナ発音法」をぜひお試しください。
(著者からひと言)
初心者が英語で何かを伝えたい場面で、とくに気を付けなければならない点は、いかに
文法が正しいかということや、いかに表現が適切かということよりも、いかに発音が“そ
れっぽい”かという音の技術です。極言すれば「通じない英語は、下手な発音が原因で
ある」とさえ言えるでしょう。
ここまで問題点が明確ならば、それに対する解答は簡単です。そうです。発音を修正
すればよいのです。しかし、脳の成長の観点からは「外国語を正しく発音する能力は、
一般に9歳を境に急激に低下する」といわれています。
となれば、私たち大人に残された道はただ一つしかありません。そう、開き直ることです。
そこで思いついたのが、巷では禁断の手段といわれるカタカナ英語の活用でした。
『怖いぐらい通じるカタカナ英語の法則』では、私が、アメリカに留学した際に、試行錯誤
の末に見出した13の発音法則を収録しました。この法則に基づいて適切なカタカナ読み
をすれば、自分の言いたいことをネイティブに伝えることができるようになるはずです。
完璧な発音とはいえませんが、少なくとも、「自分の話している英語がまるで伝わらない」
という最悪の事態からは確実に脱却できます。
べつにカタカナ英語だっていいじゃないか。理想を求めることは潔くあきらめよう。
どうせ、私たちには発音するための脳回路がないのだから。
少なくとも私は、こう開き直った瞬間、肩の荷が降りたように気分が楽になりました。
本書が、英語学習で行き詰まりを覚えている方のお役に立てれば、著者としてもこの
上ない幸せです。