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怒れ、ニッポン!
 
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怒れ、ニッポン! [単行本]

丸山健二
5つ星のうち 2.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

本書は、2011年4月27日からスタートした丸山健二氏によるTwitterとブログを元に再構成したものです。 戦後、日本政府が行ってきた政治のツケは、この3・11に窮まったと言え、国民一人一人が「今何をすべきか」ということを考え始めています。このような状況の中で、氏がTwitterで投げかける歯に衣着せぬ過激な言葉はインターネット族に共鳴し、若者を中心としたフォロワーは1万2000人を超えて増え続けています。 同氏のツイートの特徴は、単なる「つぶやき」ではない140字で完結された修辞であり、さらに綺麗事に飾られた耳あたりのいい言葉ではない「本物の言葉」と言え、このことが国家という虚構に気づきながらも行動を見出せない多くの若者たちの共感を得たのだと考えられます。 本書は、そんなTwitterの言葉138本を収録し、しがらみという束縛、そして権力から一番遠い同氏が紡ぐ渾身の言葉の力を十分に感じていただける一冊となっています。 さらに本書では、単なるTwitterの発言集にとどまらず、読者の皆さんがテキストを自由に書き込む欄を設けました。つまり本書は、読者自身が言葉を生み、その言葉を編集することで完成する新しい書籍のスタイルをとっています。 芥川賞作家である丸山健二と読者自身の言葉で紡がれる、世界に唯一の書籍、『怒れ、ニッポン!』を何卒よろしくお願い申し上げます。 …………………………………………………………………………………………………………………………… 正義の怒りにつながらない悲しみは、ただの泣き寝入りでしかない。泣き寝入りは、一個の独立した人間の取るべき態度では断じてなく、この世に存在することの尊厳をみずから放棄した、羊のようにおとなしいだけの腰抜けの愚者の選択肢だ。怒れ、ニッポン! (Twitter4月28日より) ……………………………………………………………………………………………………………………………

著者について

丸山健二(まるやま・けんじ) 1943年、長野県飯山市生まれ。国立仙台電波高等学校卒業。 1966年、「夏の流れ」で第23回文學界新人賞を受賞、同作品で第56回芥川賞受賞。 近著として、『さもなければこんなに夕日が美しいはずはない』(求龍堂)、『眠れ、悪しき子よ』(文藝春秋社)、『草情花伝』『首輪をはずすとき』(駿河台出版社)などがある。

登録情報

  • 単行本: 288ページ
  • 出版社: 眞人堂 (2011/11/8)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4904920058
  • ISBN-13: 978-4904920053
  • 発売日: 2011/11/8
  • 商品の寸法: 21.4 x 15.4 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.3  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 学生
多少の違和感や寂しさを覚えたのは事実です。
当方はまだ20代ですが氏の著作はほとんど読んでいますし、
多くの感銘を受け、その言葉を大きな励みにもしてきました。

レビューでは案の定批判、非難、失望の嵐ですが、ここでそうしている方も
皆、一様に彼の往年のファンなのだと思います。
でなければ、人気作家として世間一般に認知されているとまではいえない著者の
作品を購入し、わざわざレビューを書くところまでいくはずがありません。

個人的には、震災後に出された直近2冊は彼のキャリアにはマイナスであったと
いわざるを得ないと思います。最近のツイッターやブログなどは、やはり氏の、これまでの
スタンスと大きく乖離するものですし、内容も共感できるとまではいいにくいです。

当方の思うところ、氏の作品の最大の魅力は、混迷の時代において、まず弧に根ざし、強化することによって
個人の矜持を保ち、強く生きていこうという力強いメッセージにあったと思います。
ですが、氏が過去の作品内でも強く反対してきた原発が、あのような惨事に陥ったことで
氏が、これまで個を中心にして我々に語りかけてきたメッセージを、国家や政治に向け始めたことに
我々読者は、違和感や拒絶反応を起こしているのだと思います。

まだ原発反対の問題などがあまりクローズアップされていなかった90年代前半から、作品を通して
その問題性と危険性を明示してきた、氏の先見性は確かなものだと思いますが、だとしても
それみろとばかりに過剰な文体で徒に読者の怒りを煽ろうとする、最近のスタンスは支持しかねるのも事実です。

とわいえ、半世紀近くハイレベルな作品を送り続けている氏の感性が、失われつつあると思うのは早計だと思います。
氏自身も確かに金銭的なことや、衰えゆく肉体に多少の不安もあるのだと思いますが、
エッセイを読む限り創作意欲というものはまだまだ高いものを感じさせます。

誰でも人生において、すこしブレる時もあります。
生意気かもしれませんが、氏の作品に多くの機知を受けてきた者として、
再度我々の心を芯から揺さぶるような、「個の強化」に重点を置いた大作の発表を楽しみにしています。
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10 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
作家の職務 2011/11/14
 ほとんどの作家が作品として怒りを表明しない中で、丸山健二がこのよう
な書籍を発表するのはやはり賞賛に値する。

 茂木といっしょというのは、確かにいただけないだろう。

 ただし、作家なのだから、活動する必要はない。文字で表すのが職務
なのだから。
 
 
  
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 桜桃
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東電原発事故は事故ではなく犯罪だ。国家は決して顔を見せない特定の少数者の所有物であり、民主主義は形ばかりである。官僚や政治家や御用学者は連中のおこぼれを頂戴しているに過ぎない。日本人は所詮は田舎者、井の中の蛙で連中に騙されるばかりだ。原発事故でそれらの本当の姿がわかってきた。「国家はあくまで特定少数のものであり、その他はかれらの奴隷に過ぎないのだ」。
 
 満員の電車に長時間詰められ、安月給でいつでも首にされる立場の苦労を重ねる俺を奴隷と言いやがった。怒る前に奴隷である我が身が真実であることを噛み締めよう。時局について全く語らなかったが、戦争の危険が迫れば行動を起こすと言っていた。今が行動を起こすときと考えツイッターで怒りを炸裂させた。

 「やっぱり国家は資本家たちの私物でしかない。あいつらはやりたい放題のことをやっている」、「しかし、諦めるわけにはゆかない。言える立場に在るものは決して口を閉ざしてはならない」。最大の危機だが今が日本が変わるチャンスだ。今、口を閉ざしてはならないと激を飛ばす。怒りをぶつける相手を決して誤ってはいけない。

 「あなたの目はまだ節穴なのか」と政治家や役人どもや経営者どもの顔をとっくりと見ることを迫る。連中の顔は「無能なくせに私欲だけは人一倍長けており、保身のみしか念頭にない、姑息な人間とはこういう顔」なのだ。だから政治家に期待を持つなどという幻想を捨てよと。確かにオバマと悪徳民主党の豹変と詐欺は、誰が国家を牛耳っているかを痛いほどわからせたはずだ。

 「誰にでも参加できる至高のボランティア活動とは、原発に異を唱え、そのすべてを廃炉に持ってゆく姿勢を表明することだ」。被災者の心を慰める行為や休日にちょっぴりお手伝いなどマスコミは褒めそやす。だが、「同情するより金をくれ」なのだ。避難者は生活と土地と未来をすべて奪われた。放射能で汚れていない新たな住む土地と生活保証をしっかりするよう東電と政治に訴えることこそが廃炉に加えて必要なのだ。

 「これ以上ひとつになるニッポンをやめようではないか。ひとつにまとまりすぎた結果が、このざまなのだから」。事故当初からそればかり流されたサッカー選手らが登場するニッポンの合唱をフクシマの被災者は遂には嫌った。驚くことにCMを流した公共広告機構の理事長が東電のトップだったとは。やっぱりなである。東電の責任を問わずに仲良くしましょうや。

 「より積極的にばらばらになるほうがいい」。もたれあい、つるみあい、絆などという腐ったものは確かにいらない。「各人が他者に頼ることなく 自分自身を改革してゆくしかないのだ。つまり、強者にすがりつく生き方を根本から改め、おのれがおのれを助けることを学ばなくてはならない」。

 「人間らしい本質的な人間としての未来が この国の頭上に輝く可能性」、そうした理想に近づきたければ、精神の自立と個の自由を求める営為がどうしても私たちに必要なのだ。至極まっとうな理性と知性の導き出した理屈なのになぜあなたは怒るのか。断言や命令口調やエラソーな物言いが気に入らないからと。

 面白くなくとも真実は真実なのだ。丸山健二は世界文学の最高峰を踏破する凄い作家だ。若い編集者よりもはるかに少ない収入。食えなくなる心配はあっても、二十年前「千日の瑠璃」から文学の鉱脈を掘り進もうと書き下ろし一本に絞った。私は全てを読みそのボリュウムと気品にどの作品にも圧倒される。過食、アルコール、房事など本能に打ち勝って、東京のいかがわしい文壇と縁を切り賞も拒否して、毎日午前中執筆午後は作庭というストイックな生き方を貫いている。

 精神の自立の見事な実践者である。誰も真似ができない。だから、厳しい言辞を言う権利は十分にあるのだ。

 
 
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