ざっと2000年前に書かれた本である。しかしおもしろい。おもしろいだけでなく役に立つ。どう役に立つかというと、健康を保ち、人間関係を改善するためにとても参考になる。
現代の日常生活で「ストレス」という言葉が聞かれない日はめずらしい。しかしよく考えてみると、「ストレス」とは非常に多くの場合、
「怒りを発散できずに飲み込んでしまっている」状況を指す。
これ以上ないほどもつれた心の状態も、その本当の発端は「些細な怒り」であることが、後になればわかる。
怒りに対するセネカの処方箋は「怒るな」ということに尽きる。
なんだそんなことかと、がっかりしないでほしい。信じられないほどの
暴君や、一方で深い寛大さを持った王たちを間近で見たセネカの言葉には、平凡な常識を語って有無を言わせぬ底知れぬ迫力がある。