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応用数学夜話 (ちくま学芸文庫)
 
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応用数学夜話 (ちくま学芸文庫) [文庫]

森口 繁一
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商品の説明

内容説明

俳句は何兆まで作れるのか? 安売りをしてもっとも効率的に利益を得るには? 世の中の現象と数学をむすぶ読み切り18話。

内容(「BOOK」データベースより)

ある街路の片側に、駐車可能の区間があるとする。そこへ自動車が勝手次第に次々と駐車していくとき、そのスペースは何台の車が駐車したところで“つまった”状態になるか?じっさいに車を使って実験したら大変だ。著者は「自動車が勝手次第に駐車していく」様子を、乱数表を使ってシミュレートすることで答えを出す。世の中の身近な現象を「数理」の目で眺めたら、どんなふうに見えるだろう。統計の知識を使って、自分でデータをとって分析してみると、どんなことがわかるだろうか。ビジネス、ゲーム、音楽、スポーツ等々、話題豊富で気楽に楽しめる読み切り18話。

登録情報

  • 文庫: 416ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2011/10/6)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480094067
  • ISBN-13: 978-4480094063
  • 発売日: 2011/10/6
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 本書は有名な工学研究者である著者が、今から半世紀以上前に著したエッセイをまとめたものである。本文は全部で18話に分かれていて、何れも身近な話題を観察・モデル化した上で「最適解」に近いものはどれか?、データをどう読み解くか?を考察するという話になっている。道具として用いているのは初等的な数学が多いので、一部を除いて一般の方でも困難なく読み進むことが可能だろう。中でも、第5話「秘書の選び方」と第8話「ミカンの音楽と作曲」が評者には面白かった。

 という具合に本書のページを楽しくめくっていたのだが、最後に驚きが待ち受けていた。最終第18話「妙な算術」は次の文章で始まる。「1960年の9月5日から9日まで、南仏マルセイユの近くのエクス・アン・プロバンスで第2回国際オペレーションズ・リサーチ学会が開かれた。」「私の聞いた講演の中で奇妙に印象に残ったものが一つある。それは・・・」と言う書き出しで、以下のような代数系の話が述べられている。実数の2元a,bに次のように演算+、×を入れる、

a+b=max(a,b)、
a×b=a+b(右辺は通常の加法)、

この演算の入った実数の上で線型代数を実行し、最短経路問題や数理計画法に応用するというのがこの節の話題なのだが、この定義を見て「あれ?どこかで見たことがある」という思いが頭を過った。雑誌をひっくり返して探してみると、Anatol N. Kirllov・前野俊昭「素晴らしきアメーバたち」数学、第58巻2号2006(Journal@rchiveから誰でも無償で閲覧できます)という論説が見つかり、その中にトロピカル半体という名で上の代数系そのものが扱われていた。半世紀前に工学者が考案した代数系が現代数学の中で蘇っていたのである(工学の世界では、max-plus代数の名で連綿と研究されている)。因みに、上記の論説ではトロピカル半体の起源を通説である1978年のI.Simonの論文としているが、本節を読むと、その起源は少なくとも18年遡らなくてはならないようだ(帰納関数論で有名なS.C.Kleeneが1956年に提唱しているという話もある。もしかするとvon Neumann辺りに行き着いてしまうのかも…)。この話題を「奇妙に印象に残った」と記して、著述に残した著者の数理的直観はまことに鋭いものがあると思う。もっとも、著者はそのすぐ後に、「単に、妙だったから」と仰ってはいるが・・・。

 まあ、こんな小賢しいことを知らなくても、本書はとても楽しく読める。そして、まえがきにある「学校で教わる数学になじみにくかった人たちも、「現象」を見る「数理」の目、特に「統計」の目は、ぜひとも養っていただきたい」という著者の願いは、現在の我々にこそ切実に響く願いであると思う。多くの方々に一読をお勧めしたい。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ます
最適化,線形計画法,確率統計など
比較的身近な話題から説き起こして数理的手法を用いて
解説するスタイルです.いろいろなトピックスを
数理で料理する腕は,なかなかの物と思います.
また,雪の中のラグビーのボール拾いやスキーの最速滑走
から,屈折の法則を導き出しているところは途中まで読んで
感心してしまいました.
印象に残ったのは,相撲の統計で三役はなぜか8勝7敗が最も多く
その次が6勝9敗になり,7勝8敗がその次になるという物
データが古いと言うこともありますし
勝てば勝ち越しであれば気合いも入るものとは思いますが...
なかなか不思議な出来事です.
そのほかにも陸上競技なども対象にしておりスポーツが好きな方でも
楽しめるかもしれません.
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