登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
95 人中、92人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
恵那の河原で夜が明けた…,
By
レビュー対象商品: 忘れられた日本人 (岩波文庫) (文庫)
民俗学者である宮本さんの作品には、じつは以前から関心があったのだけど、じっくり読んだのは今回が初めて。ぼくが生まれた1981年、宮本さんは亡くなっており、この作品ももとは未来社から1960年に刊行された、かなり古い書物。もう50年くらい前だもの。この『忘れられた日本人』に、ぼくの故郷である恵那が登場して、またまたびっくりするとともに、嬉しくなった。しかもそれは、こんなくだり… ************************* 後藤:ほんとうにかわりましたのう。夜ばいもこの頃はうわさもきかん。はァ、わしら若い時はええ娘があるときいたらどこまでもいきましたのう。美濃の恵那郡の方まで行きましたで・・・。さァ、三、四里はありましょう。夕はんをすまして山坂こえて行きますのじゃ、ほんとに御苦労なことで…。 わしら若い時ゃ 恵那までかようた 恵那の河原で夜があけた という歌がありますが、ほんとであります。女の家へしのびこうで、まごまごしていると途中で夜があけたもんです。(同書78頁) ************************* 恵那というのは、むかしから美しい娘がいるというので、近隣の村々で有名だったと話は続く。ふむふむ。 宮本さんは、日本中をじぶんの足で旅して、その土地土地で老人に話を聴いて回り、それをもとに日本の民俗・習俗、百姓の一般生活を描きあげた。この『忘れられた日本人』はその代表作で、古老たちの声がぼくらに届けられる。「土佐源氏」という章は、あまりの面白さに発表された当時はフィクションだとうわさされたほどらしい。ひとりのおとこの恋と人生の物語なのだけど、これほど面白い物語にはそうそう出会えない。 むかしの言葉で、ぼくがもう理解できないものも多くありました。もういちどじっくり読み直してみようかなと思います。お薦めです。
81 人中、78人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
特におすすめは「土佐源氏」,
By
レビュー対象商品: 忘れられた日本人 (岩波文庫) (文庫)
名著。とはいえ今の時代、民俗学の勉強をしている人でなければ、著者の名前は知らないのではないでしょうか。民俗学の本を読むのが好きなわたしも、この著者については最近まで知らなかった。購入後も数年は背表紙を眺めているだけでかなり熟成させてしまった。が、ひとたびページを繰ってみると、その面白いこと!創作ではないか、と疑いをかけられたことがあとがきに書かれているが、なるほどそう疑われるのも無理がないほど面白かったのは、やはり「土佐源氏」の章である。 橋の下でほとんど乞食のようにして暮らす80歳を過ぎた盲目の老人が語る彼の人生が、この章をなしている。アンチヒーローな彼の人生がそれは魅力的なのだ。ばくろう(牛の売り買いをする人)として、社会の底辺に生き、牛と女のことしかなかった人生を語るその語り口。町の名士の奥様(「おかたさま」)との色恋のくだりなどは、大変おすすめだ。おかたさまが亡くなったとき、3日3晩泣き暮らした彼は、それが原因で目がつぶれた、というのだ。「日本昔話」のおとな版、と言ってしまっては、通俗的過ぎるかしら。電車のなかで読んでいて、涙がこぼれて困ったくらいです。 テープレコーダーもなかなか手に入らなかった時代に、夜を徹して老人たちの話に耳を傾け、その語り口まで一心に書き留めた著者の情熱が素晴らしい。
31 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読んでよかった!何度も手に取りたい本です。,
By
レビュー対象商品: 忘れられた日本人 (岩波文庫) (文庫)
ご多分にもれず、私も敬愛する佐野眞一氏の著書で紹介されていたので、手に取って読んでみました。「ホンマにおもしろいんかいな?」という半信半疑な気持ちでしたが、読んでいくうちに宮本常一氏が触れた世界、そこで語られる老翁たちの話にぐいぐい惹きこまれていくのを感じました。幕末から太平洋戦争後まで、日本は本当に大きな時代の波に飲み込まれていきます。しかし、その歴史の裏で歴史の流れとは無関係に泰然として生きてきた日本人がいたことに感動しました。彼らは当然歴史の表舞台には出てきませんが、それでもこの日本という国を形成してきたのだなと。 盲目の元馬喰「土佐源氏」の話、対馬の開拓漁民「梶田翁」の話、世間師の話。。。どれも、新鮮で考えさせられ、またなにか私の人生の??針となるような気がしています。また、もう一度読んでみたいと思っています。 こんないい本を、この程度でしか書きあらわせない自分の文章力のなさに腹が立ちますね。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0
じわーっと来て、そうだなぁーと反省する
読み始めて足掛け2年、 閉じては開き、休んでは読み出し、 興奮・刺激的ではないが、... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: リンタロー
|
|
|
|