ユニークなのは、自分の年齢を1日24時間に換算して、人生の何時に当たるのかを知れば、「これからの自分の生き方、方向性が自然と見えてくる」という考え。志村自身は2002年3月で52歳、時計では17時過ぎだが、自分の20代~40代を振り返って年齢に応じたキャリア戦略や資産運用(?)のアドバイスを試みたりもしている。
キャリアに関する部分は特に参考になる。独立しようか悩んでいる人に対して「独立するなら何をしたいか、すぐ答えられるか」「これだけは自信がある、という特技はあるか」「他人から『ちょっと変わってるね』と、よく言われるか」と3つの質問を投げかけてみたり、自分のブランド管理の重要性を説いたり、ちょっと意外ではあるが、礼儀の大切さを説いたりもしている。
「素の志村」と「芸人・志村」「キャラ・志村」の3つの顔を使いこなしながら、「真の芸人はプライベートな裏の顔を見せちゃいけない」と語る志村の口調からは、仕事に対するストイックなまでのプロ意識が感じられる。(土井英司)
厳しい競争の中で生き残るために、著者が心がけた処世術は、「二等賞が本当の一等賞」。常に全力投球していてはすぐに潰れる。短い間一番手になるより自分を出したり引いたりしながら、二番手をキープした方が長続きするという。これも決して容易なことではないが、ビジネスマンの身の処し方に通じるものがある。ここという時に全力を出せる日頃の準備が必要だ。
(日経ビジネス 2002/04/15 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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