恥ずかしいことですが、作者三友恒平を知りませんでした。例のごとく、コミック時評に定評のある朝日新聞日曜版のお薦めで購入しました。ただ、手に入れてまず感じたことは(その時評の中身は忘れていたから)、しまったかな、失敗したかと言うことでした。
表紙の字体、色使い、等々、非常にオカルトチックとと言うか、風土記、幻想的なイメージで、僕はちょっと引いてしまいそうになった。
読み進めるに、やはり最初はそういう感じで、何やら田舎の民宿に泊まったときに無理やり聞かされる、年寄りの語り部の話のような印象が消えなかった。
しかし、違うね。
これは、そんな単純な話ではないし、妙なこけおどしのオカルトでもない。
この世の中、社会の中で、必要とされているのか居ないのか。
どうしても口減らしをしないといけないとき、集落の中から、誰にも必要と名指されなかった人をその対象にする。。。とは!
これは、なんという哲学的な、社会学的な、設定だろうか。
感心しました。引き込まれました。これは素晴らしい作品と作者に会えました。
と言うことで、最初の出会いのまずさで、☆一つ減らしました。
本当は☆を減らしたもう一つ理由があります。それは、これで話が「完」となったことへの不満です。
もうちょっと続けれもいいんじゃないっすか。と言うか、もうちょっと読みたい、そういうぜいたくな不満のせいでの☆一個減です。
いい作品でした。