作曲家の森田一浩氏がリーフレットに書いた一文を引用します。「毎年新しく誕生する吹奏楽作品は、おびただしい数にのぼります」とのこと。中学・高校・大学と吹奏楽に関わった者としてその隆盛振りに驚くばかりです。それだけ高価な楽譜が売れる時代でなによりです。
このCDは、そのように世に出された吹奏楽曲のうち、音楽的な価値のある近年の作品から8曲選曲して演奏されたものです。
演奏は我が国を代表するといっても良い東京佼成ウィンドオーケストラです。リーフレットに各パートの奏者が書かれていますが、サックスの須川展也氏や田中靖人氏などはそれぞれリーダーアルバムが出ており、私にとって、それを購入するほど好きな奏者ですので、実力はおって知るべし、です。
ありがたいことに、8曲の録音編成表が掲載されており、それぞれの楽器パートごとの人数が書かれていますので、コンクールへ参加する際、うまくメンバーが足りるのかを確認できるようになっています。
2曲目のギリングハムの「目覚める天使たち」は、13人の管楽器奏者と6人の打楽器奏者、それにハープとピアノが加わるというアマチュアバンド泣かせの編成ですが、透明で魅力的な音楽が詰まっていました。
櫛田朕之扶氏の「風雅」は、日本の音階を意識したメロディが綴られており、美しく見事な作品でした。また高昌帥氏の「アリランと赤とんぼ」は日本と韓国の音楽の融合が感じられ、愛らしく珍しい作品であると同時にこれからも演奏し続けてほしい作品だと感じました。
各曲の解説の下には、楽譜の出版社と演奏グレードが書いてありますで、コンクール曲の選曲の判断材料と楽譜取り寄せの利便が計られていると思います。
昔と違ってこのような音源が簡単に入手できる時代って幸せですね。