食事療法で、末期の心臓病患者を多数生還させた医師の実践記録。
食事療法の効果は明白だ。
にもかかわらず、食事療法はいまだに一般的ではなく、当座だけ狭心症の痛みを止めるが、心臓発作は防げないハイテク医療が行われている。なぜならば、ハイテク医療のほうが儲かるからだ。また、心臓病にかかる人の3割が、コレステロール値200mg以下で、基準値内に収まっている。これは基準値が高すぎるからだ。コレステロール値の基準値は150mg以下にするべきなのだ。それなのに基準値は下がらない。なぜならば、乳製品や肉の消費を増やしたい農務省が、栄養摂取基準を設定しているからだ。
患者には正しい情報が伝えられていない。
ほどほどの食事療法ではダメだ。
ほんの少しだけの禁断の食べ物が、血管内皮細胞の能力を損ない、損なわれた能力の回復には時間がかかるため、それまでの努力が水の泡になってしまうからだ。
すべての動物性食品、精製された穀物、精製されたオイルを食卓から追放しなくてはならない。
健康に良いといわれていた魚も、オリーブオイルも、フラックスオイルもダメというのには、ちょっと驚いた。しかし、これだけの成果をあげるには、生半可なやり方ではダメだというのは納得できる。
つい先日、私の母がアルツハイマー型の認知症と診断された。著者は心臓に良いことは脳にも良いと言い、脳血管型認知症については、食事療法の有効性を強調しているが、アルツハイマー型については意図的に言及を避けているようだ。おそらく著者にも確信が持てないのだろう。しかし、脳内でのコレステロールの代謝異常が、アルツハイマー病の発症に関係していると言われており、高いコレステロール値がアルツハイマー病発症のリスク要因であることを考えれば、この食事療法でコレステロール値を大きく下げることは有効かもしれない。ヒトの本来のコレステロール値に比べて、現代人のコレステロール値は基準内であっても高すぎるのかもしれない。
アルツハイマー病については、できることはあまりない。ダメもとで、やってみるだけの価値はありそうだ。