並々ならぬ才能をもった作家、梅原克文さんの久々の新刊ということで、迷わず3冊セットで購入しました。
最終3巻まで読み終えての感想ですが…、う〜ん、「イマイチ」という感じです。
個人的に世界一のエンタメ小説だと思っている「二重螺旋(らせん)の悪魔」のようなワクワク感やスケールの大きさはなく、「カムナビ」のような奥深さもありませんでした。ただ、この作家さんの過去の作品があまりにも飛びぬけて素晴らしかったために、必要以上に物足りなく感じてしまっている部分もあります。
今回の作品は、話の核となるアイディアは過去の作品と同系統のテーマを扱っており期待を裏切りませんが、長いブランクがあったせいか文章力がやや衰えたかなと感じました。人物のセリフが妙に説明的だったり、話の流れがやや雑だったり、格闘シーンが妙に冗長だったり…。あと、ストーリーも、もっと壮大な展開を期待していたので、正直不満でした。
ただ、繰り返しになりますが、過去に素晴らしい作品を読んでいるから期待値が高かったこともあります。最初にこちらの作品を読んでいたら「佳作」だと感じたかもしれません。また、梅原さんの着眼点はどの作品も独創的なので、青年誌などで漫画の原案を担当されたらウケるのではないかと思いました。
…ということで、過去作品からの梅原ファンとしてはいろいろと不満の残る作品ではありますが、とにかく梅原さんが復活されたことが何よりも嬉しかったです。今後はできるだけ間を置かずに、新たな作品を世に送り出して欲しいなと思っています。もしくは、間が空いてもいいので「二重螺旋(らせん)の悪魔」を超えるような完璧な作品を書きあげて欲しいです。
次回作に大いに期待したいと思います!